全国の介護・福祉資格講座を検索・申し込みできるフクシカサーチ「お知らせ・コラム」ページ

メニュー

Column

お知らせ・コラム

Column

2023.10.11

介護職でも産休・育休は取得可能?給付金や取得するための準備について

産休・育休は法律で定められた制度のため、介護士だからと言って取得できないことはありません。また、一定の条件を満たしていれば、産休・育休時に貰える給付金もあります。
しかし、産休・育休を取得するにはどうすればいいのか疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、出産後も継続して仕事を続けたいと考えている方が取得できる産休・育休制度や、各種給付金について詳しく解説します。

介護職でも産休・育休は取得可能

介護職であっても、産休・育休の取得は可能です。労働基準法で定められた制度であり、出産・育児のために休業できます。出産しても働きたい方も多いため、多くの方が利用している制度です。

産休・育休制度について

産休とは、出産を挟む産前産後に休業を取得できる制度のことです。
育休は、育児介護休業法で定められた育児休業のことで、雇用形態・勤続年数に関わらず取得できます。

産休・育休を取得できる条件

産前休業は、出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)からの休暇を取得できます。本人が請求すれば休暇を取れますが、出産ぎりぎりまで働く選択も可能です。
産後休業は、出産翌日から8週間は本人意思に関わらず就業できません。しかし、産後6週間後に本人が請求し、医師が認めた場合は早期復帰が可能です。
育休は一定の要件を満たしていなければ取得できません。

・1歳未満の子どもを養育している
・同一勤務先で1年以上勤務している
・子どもの1歳の誕生日以降も継続して雇用される見込みがある

日雇い労働者や、週の労働日数が要件を満たしていない場合は、育休の取得はできません。
なお、育児休業は男性の取得も可能です。配偶者が出産後期間内に最長4週間が取得可能な日数となっています。

産休・育休で貰える給付金について

産休・育休の休業中の給与は、多くの職場では支払われません。しかし、出産・育児をするにあたって、貰える給付金もあります。事前に確認しておきましょう。

出産手当金

健康保険加入者に、休業期間中に支給される手当金です。1日の支給額を支給日以前の収入の平均額をもとに算出されます。

出産育児一時金

原則として、子ども1人につき支給される給付金です。保険組合や支払期間を通じて医療機関に直接支払われます。出産時の入院費用の負担が軽減されることが大きなメリットです。子ども1人につき42万円でしたが、2023年度から50万円に引き上げられました。

育児休業給付金

1歳未満の子どもがいる雇用保険の被保険者には、国から育児休業給付金が支給されます。出産手当金と同様に、出産前の収入をもとに支給額が算出される仕組みです。

介護職で産休・育休を取得するためには早めの準備が大事

今後、出産や育児の予定があり、産休・育休の取得を検討している方は、早めの準備が大切です。
妊娠が分かれば、なるべく早い段階で上司へ報告しましょう。安定期に入るまでは報告を控えたいと思う方もいるかも知れません。しかし、介護士は身体介助や夜勤など体に負担のかかる業務が多いため、直属の上司にはすぐに報告するのがおすすめです。

今回のまとめ

介護職であっても、産休・育休の取得は可能です。給付金の支給もあるので、事前に確認しておきましょう。
介護業界は人材不足が重要課題です。そのため、出産のために長期休暇の申請をためらう方もいるのではないでしょうか。産休・育休の取得は労働者の権利ですが、取得しにくい職場の雰囲気や、復帰後のサポート体制が整っていないケースも少なくありません。仕事と育児を両立させるには、子育てしやすい環境を見つけることです。職場の先輩介護士の働き方や、過去の休業の取得実績を参考にしてみてください。