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2023.10.20

介護食士とは?管理栄養士との違いや資格を取得するメリットとは?

資格には国家資格と民間資格があり、それぞれ受験資格、難易度、取得後の活躍の場などが異なります。介護に関わる資格の1つとして介護食士はよく知られていますが、実際にどのような資格か、どのように取得するのか、ご存じない方も多いのではないでしょうか。ここでは、介護食士の概要や管理栄養士との違い、取得するメリットなどをご紹介します。

介護食士は全国調理職業訓練協会が認定する介護職関連の民間資格

介護食士は、公益社団法人 全国調理職業訓練協会が実施している民間資格で、介護食に必要な調理技術の向上が目的です。
資格を取得する方法は2つあり、「講習会を実施する施設で受講する」「講習会を実施する学校に入学し受講する」のいずれかを選べます。
介護食士には簡単な順に、3級、2級、1級の3つがあり、それぞれの受験資格は次の通りです。

・3級:受験資格は特になし
・2級:介護食士3級の資格
・1級:介護食士2級の資格と取得後に2年以上の介護食調理実務経験、年齢が25歳以上

講習の後に修了試験があり、合格すると介護食士の資格が取得できます。修了試験の受験資格および合格基準は、どの級を受講しても同じで、受験資格は80%以上の出席率、合格基準は筆記と実技の両方が60点以上です。

介護食士と管理栄養士の違いとは?

介護食士と管理栄養士は、食事や調理方法に関する似たような資格ですが、主に3つの違いがあります。

資格の種類

資格には国家資格と、公益法人や民間団体が独自に実施する民間資格があり、介護食士は民間資格なのに対して、管理栄養士は国家資格です。

試験の難易度

民間資格である介護食士の合格率に関する公式な発表はありませんが、難易度は低いと言われています。国家資格の管理栄養士の合格率は、令和5年2月26日(日)に実施された第37回管理栄養士国家試験の合格率は56.6%でした。

活躍できる範囲

介護食士が活躍できるのは、基本的に介護食や介護関係の仕事に限定されます。国家資格である管理栄養士は栄養に関わるより深い知識が必要ですが、活躍できる範囲が広くなり介護以外の職場でも働ことが可能です。具体的には、病院、食品開発、パーソナルジムなどで活躍できます。

介護職に必要な食の知識を広げられる

介護食士の資格を取得すると、介護食に必要な食の知識が広げられます。資格を取得することで得られる主なメリットは、次の2つです。

要介護者が喜ぶ献立を立てられる

要介護者は流動食やソフト食などもあるので、栄養のバランスだけではなく、見た目や歯ごたえなども重要です。介護食を苦手とする方も多いですが、介護食士の資格があれば、要介護者が喜ぶ献立を考え、喜んでもらえます。

活躍の場を広げられる

介護食士は、一般的に介護施設で働く方が取得する資格ですが、介護食士の資格を取得すれば、活躍の場を広げることも可能です。管理栄養士とは異なり、介護食士は介護食関係の職種には限定されますが、介護食の商品開発、介護食の料理教室の講師など、介護の現場以外で働くチャンスが得られます。

今回のまとめ

介護食士の資格を取得すれば、介護施設で介護食の献立を立てるだけでなく、介護食の開発や介護食教室など介護施設以外で働ける可能性もあります。介護食士は民間資格で、国家資格の管理栄養士よりも難易度が低く、合格率も高いので取得しやすいです。介護の現場でも、食に関わる仕事に就きたい方は、介護食士の資格を取得してみてはいかがでしょうか。