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2023.10.23

介護福祉士のファーストステップ研修とは?受講したほうがいい?

ファーストステップ研修は介護福祉士を対象としたもので、厚生労働省の補助を受け2006年度(平成18年度)からの試行事業の後、日本介護福祉士会が2009年度(平成21年度)より実施している研修です。ここでは、ファーストステップを受講するかお悩みの方のため、研修の目的、受講するメリットについて詳しくご説明します。

ファーストステップ研修は小規模チームのリーダー養成を目的とした研修

ファーストステップ研修とは、介護職員のリーダーシップやキャリアアップを目的とした研修です。介護関係の仕事には、医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士といった複数の職種が携わり、連携してチームケアを遂行しています。介護の現場でチームビルディングを実施し、チームワークを向上させるためには、小規模な介護職チームにおいてのリーダー的存在が必要不可欠です。ファーストステップ研修の目的は、この小規模チームリーダーを養成することにあります。
ファーストステップ研修の概要は次の通りです。

・開催場所:全国の介護福祉士会
・参加資格:介護福祉士の資格を取得してから2~3年以上、介護福祉士会主催の「介護福祉士基本研修」を終了
・研修期間:月に1~2回の研修で、期間は半年から1年

ファーストステップ研修は介護福祉士の専門性を高めてくれる

ファーストステップ研修は、介護福祉士の中でも実務経験が2年程度の比較的少ない介護福祉士が対象です。ファーストステップ研修は、介護福祉士の基本的技術と知識が学べるため、受講することで介護福祉士の専門性を高められます。
ファーストステップ研修の内容は、「ケア領域」「運営管理領域」「連携領域」の3つと、「総合評価」です。領域別研修の総時間数とカリキュラムの内容は次の通りです。

ケア領域(88時間)

利用者の全人性、尊厳の理解と展開16時間
介護職の倫理の理解と展開16時間
コミュニケーション能力の応用的な展開@16時間
コミュニケーション能力の応用的な展開A16時間
ケア場面での気づきとアドバイス24時間

連携領域(48時間)

家族や地域のサポート力の活用と強化16時間
職種間連携の展開16時間
観察・記録の正確度とチームケアへの展開16時間

運営管理基礎領域(80時間)

ケアチームのまとめ役としてのリーダーシップ16時間
セーフティマネジメント16時間
問題解決に有効な思考法16時間
介護職の健康及びストレス管理16時間
自職場の分析16時間

総合評価(16時間)

レポートなど研修機関ごとの課題によって評価が決定します。

実務能力の向上によりキャリアアップが目指せる

介護職は、資格を取得しやすい順に、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士となっています。介護福祉士になった後は、さらに認定介護福祉士、社会福祉士、ケアマネージャー(介護支援専門員)、生活相談員などを目指すことが可能です。他にも、マネジメント職や管理職に就けますが、その場合、介護現場でのリーダーシップが求められます。ファーストステップ研修は、実務能力が向上しリーダーシップを身につけられるため、キャリアアップにも役立つ研修です。
ファーストステップ研修は、介護福祉士として働くために必ずしも必要なものではありませんが、キャリアアップを目指すのであれば受講したほうが良いでしょう。

今回のまとめ

介護福祉士のファーストステップ研修は、日本介護福祉士会が実施しています。カリキュラムは、「ケア領域」「運営管理領域」「連携領域」「総合評価」の4つで構成されていて、月に1から2回の研修で期間は半年から1年です。研修の目的は小規模チームのリーダー養成ですが、実務能力も高められるため、キャリアアップを目指したい方におすすめします。