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2023.10.25

介護支援専門員実務研修とは?なせ゛実務研修が義務付けられているの?

介護関係の仕事の中には、試験に合格して資格を取得した後に、さらに研修が必要なものもあります。ケアマネジャーといわれる介護支援専門員も、その1つです。ここでは、ケアマネジャーとして介護職に従事するために必要となる介護支援専門員実務研修の概要、必須としている根拠法、研修内容についてご紹介します。

ケアマネジャーとして介護職に従事するために必要な資格

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険のスペシャリストです。具体的な仕事内容は、介護保険サービスを利用する方へのケアプランの作成、介護給付費の管理、サービス事業者と利用者の調整などがあります。ケアマネジャーになるには、まず「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格しなければなりません。しかし、合格するだけではケアマネジャー業務を行えず、介護支援専門員実務研修の受講が必須です。介護支援専門員実務研修実施期間は地域によって異なるため確認してください。

実務研修がケアマネジャーに必修とされている根拠法

介護保険法施行規則における「厚生労働大臣が定める介護支援専門員に係る研修の基準」に記載があるとおり、介護支援専門員証の交付には介護支援専門員実務研修が必要となり、受講しなければケアマネジャーとして働くことができません。
ケアマネジャー(介護支援専門員)という職種は、2000年に介護保険制度が制定された際に創設されました。ケアマネジャーにとって実務研修が必須となっている理由は、介護支援専門員として働くためには、一定の水準を満たす技術と知識が求められるからです。少子高齢化が進み、介護保険の利用者も増加することが予想されており、それに伴い、2016年には実務研修の内容とカリキュラムが見直されています。

介護職を目指す上で知っておきたい介護支援専門員実務研修の実際の内容

2016年の見直しでは、介護支援専門員実務研修の講義時間合計が44時間から87時間になりました。講義時間が約2倍に増えていますので、実務研修に参加する前に実際の内容を把握しておくことをおすすめします。実務研修の形式は、講義形式、講義・演習、現場実習の3つです。

講義形式(16時間)

介護保険制度の現状と理念
実習に関するオリエンテーション
ケアマネジメントにかかわる法令
地域の包括ケアシステムと社会資源
介護支援専門員に必要となる医療との連携と多職種協働
人格の尊重と権利擁護、介護支援専門員の倫理
ケアマネジメントを行うプロセス

講義・演習(71時間)

ケアマネジメントに関する基礎知識
相談援助の専門職に必要な基本姿勢と相談援助技術の基礎
介護支援専門員に求められる基礎知識と技術
演習の振り返り
利用者と専門職員への説明および合意の仕方
ケアマネジメントに必要なマネジメント能力
サービス担当者会議の進め方と目的
ケアマネジメントの展開

基礎技術の実習(3日間)

ケアマネジメントの基礎技術に関する実習を行います。

今回のまとめ

介護支援専門員実務研修は、介護支援専門員の資格を取得した後に必ず受講するもので、受講しないとケアマネジャーとして働くことができません。介護支援専門員実務研修は、講義形式、講義・演習、現場実習の3つに分かれていて、2016年の見直しにより講義時間の合計が87時間に増えています。介護支援専門員実務研修の詳細は受講する地域によって異なるため、事前に確認が必要です。