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2023.11.10

小規模多機能型居宅介護の仕事内容とは?施設の特徴について

小規模多機能型居宅介護は、高齢者が自宅での生活を安心して継続しながら、必要な介護サービスを受けられる新しい選択肢として注目されています。国が推進していることもあって施設は年々増加しており、介護職員の中には仕事内容に関心がある方も多いのではないでしょうか。
ここでは、小規模多機能型居宅介護の特徴や仕事内容について紹介します。

小規模多機能型居宅介護は中重度の要介護者が在宅で介護を受けられる制度

小規模多機能型居宅介護は2006年に創設された比較的新しいサービスで、小多機(しょうたき)と略して呼ばれることもあります。介護を必要とする高齢者が自宅での生活を継続しながら、デイサービス(通所)、訪問介護、ショートステイ(宿泊)の3つのサービスを必要に応じて受けられるのが特徴です。
厚生労働省によると、2020年時点で全国に5,556事業所があります。国が推進していることもあって、今後ますます増加することが考えられます(厚生労働省「令和3年介護サービス施設・事業所調査の概況」)。
これまでは、状況に応じて3つのサービスから1つを選び、契約して利用する形でした。しかし、身体状況に変化があった場合は契約を変えなければならず、手続きなどが利用者や家族の負担となっていました。そのような悩みを解決すべく登場したのが小規模多機能型居宅介護です。

自宅からの訪問・宿泊サービスや介護職員が自宅を訪れる訪問サービスを提供

小規模多機能型居宅介護は、自宅からの通所が中心ですが、短期間の宿泊も可能です。さらに、利用者の自宅への訪問サービスも行います。利用者の登録数は29人以下で、1日当たりの通所利用者はおよそ15人以下、宿泊利用者は9人以下です。
デイサービス(通所)、訪問介護、ショートステイ(宿泊)と複数のサービスを提供するため、介護職員の仕事内容は多岐にわたります。
デイサービスの仕事内容は、食事の提供やレクリエーションの企画・運営、入浴・排せつ介助などで、担当する利用者がショートステイをするときは、夜勤業務も加わります。訪問介護で行われるのは、洗濯や掃除などの「生活支援」と食事や入浴などの「介助業務」です。

家庭的な環境と地域住民との交流が特徴

小規模多機能型居宅介護は、中重度になったとしても地域住民や家族との結びつきを大切に、住み慣れた地域で暮らすことを目指しています。定員が比較的少人数なので、利用者との信頼関係も構築しやすく、寄り添った介護が可能です。
小規模多機能型居宅介護の施設で働くには、オールマイティーに対応できる介護力が必要です。そのため、介護職員にしてみれば、働きがいのある職場と言えるでしょう。他の介護施設へ転職するときも、小規模多機能型居宅介護での経験は十分アピールできます。

今回のまとめ

小規模多機能型居宅介護は、介護を必要とする高齢者が自宅での生活を継続しながらデイサービス(通所)、訪問介護、ショートステイ(宿泊)の3つのサービスを同一施設で受けられるのが特徴です。複数のサービスを提供するため、介護職員の仕事内容は多岐にわたり、オールマイティーな介護力が身に着きます。