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2023.11.27
意外と知らない人が多い介護職の準夜勤とは?夜勤との違いは?
介護業界には、様々な勤務形態が存在しています。中でも、準夜勤という勤務形態は一般的な「夜勤」と異なる点が多いため、介護職への転職・就職を検討している方は事前に知っておくべき情報です。
ここでは、準夜勤の特徴や夜勤との違い、メリット・デメリットについて詳しく紹介します。
介護職における準夜勤は夕方から深夜まで働く勤務形態のこと
準夜勤とは、「3交代制」を導入している介護施設での勤務形態で、夕方から深夜にかけての勤務のことです。多くの場合、16時から深夜1時頃までの9時間を基本としていますが、時間帯の設定は施設ごとに異なるため、15時から深夜0時頃まで、22時から翌日7時頃までの勤務を準夜勤としているところもあります。
日本医療労働組合連合会の「2021年介護施設夜勤実態調査結果」によると、1日の勤務を「日勤」と「夜勤」に分ける2交代制を取り入れている介護施設が87.6%、「日勤」「準夜勤」「深夜勤」の3交代制を取り入れている介護施設は10.6%でした。
準夜勤の時間帯には、利用者が夕食を取ったりお風呂に入ったりします。また、就寝前のサポートが必要とされるため、介護施設では重要な時間帯です。
準夜勤と夜勤では1回の勤務時間が異なる
準夜勤と夜勤の最も大きな違いは、勤務時間の長さにあります。準夜勤は前述の通り8時間程度ですが、夜勤は一般的に16時頃から翌日10時頃までの16時間以上です。
さらに、準夜勤と夜勤では翌日の扱いも異なります。8時間勤務の準夜勤は、翌日も出勤となるケースがある一方で、16時間勤務の夜勤は労働基準法上では2日分の勤務とみなされるため、翌日は公休となるケースがほとんどです。
準夜勤と夜勤はいずれも深夜手当の対象となる時間帯(22時~翌日5時)を含んでいますが、長さが異なるため、金額にも違いが生じてきます。
「2021年介護施設夜勤実態調査結果」によると、正規職員の準夜勤と夜勤の手当の金額は、3交代制の準夜勤で平均3,630円、2交代制の夜勤で平均5,976円でした。
深夜手当の金額は夜勤のほうが高いですが、勤務時間が倍違うことを考慮すると、準夜勤の方が若干待遇は良くなっているようです。
準夜勤のメリットとデメリット
準夜勤は、8時間程度の勤務時間のため、夜勤よりも体力的な負担が軽減され、生活リズムが取りやすいのがメリットです。生活のリズムが崩れると体調も崩しやすくなるので、注意しなければなりません。
また、準夜勤は深夜に仕事が終わるため、翌日の昼間の予定や家庭のことを考慮したライフスタイルが送りやすいのも嬉しい点です。日勤だけの勤務と比べると、深夜手当が付くため、お給料アップが期待できます。
デメリットは、体調管理や生活のリズムを取るのが難しく、慣れるまで時間がかかる可能性があることです。加えて、勤務の間隔が短くなるケースも考えられます。例えば、準夜勤で勤務した翌日が日勤だと、満足に休息がとれないこともあるでしょう。シフトの調整が可能であれば、準夜勤の翌日は日勤を入れないようにするなど調整するのがおすすめです。
今回のまとめ
準夜勤は夕方から深夜までの勤務形態で、夜勤とは異なる特徴があります。自身のライフスタイルや体力に合わせてどのような勤務形態の施設を選ぶのかは、介護職として長く働く上での鍵となる重要事項です。勤務形態の特徴やメリット・デメリットをしっかりと考慮して、最適な働き方を検討してください。