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2023.12.06

介護老人保健施設(老健)の仕事内容とは?他の介護職との違いは?

介護職というと、老人ホームなどで高齢者の身の回りのサポートや生活支援を行う姿を思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、実は様々な役割を担った介護施設が存在します。
ここでは、介護老人保健施設、通称「老健」にスポットを当て、仕事内容と他の介護職との違いを紹介します。老健での勤務を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

身体介護・生活支援・レクリエーションなどは他の介護職と同じ

老健は病院と自宅の中間的な位置付けで、自宅復帰を目指してリハビリができる公共施設のことです。要介護1以上かつ65歳以上の方が対象で、病気や怪我などで入院し、退院後すぐに家に戻って元通りの生活をするのが不安な方を短期的に受け入れています。
老健での介護職の役割は、高齢者の日常生活をサポートすることで、身体介護・生活支援・レクリエーションなどを行う点は、特別養護老人ホーム(特養)や有料老人ホームと大きな違いはありません。
身体介護には、入浴・排泄の補助、食事介助、おむつ交換、着替えの手伝いなどがあります。生活支援は、食事の配膳や掃除、洗濯などの生活面でのサポートです。個々の趣味に合ったレクリエーション、皆で楽しめるイベントを企画・運営は、高齢者の心のケアや生活の質を維持・向上させることに繋がります。

老健では在宅復帰を目指したリハビリのサポートも行う

特養や有料老人ホームと大きく異なる点は、リハビリを通じて在宅復帰することに重点を置いていることです。特養や有料老人ホームなどの介護施設は、終の棲家として暮らす場所であるのに対し、老健は在宅復帰を目指して一時的に住む場所。そのため、介護職の仕事には、リハビリテーションをサポートするという内容が追加されています。
老健には、リハビリを専門に行う理学療法士や作業療法士、機能訓練指導員が常駐しており、専門的な訓練が行われています。介護職は高齢者のリハビリに付き添い、毎日の健康状態や変化を専門家に伝えながら機能回復を促進。リハビリに挫折しそうになった高齢者の心のケアを行い、励ましたりするのも介護職の役割です。
さらに、医療的ケアが充実しているのも老健の特徴です。医師や看護師が常駐しているため、緊急時でも安心して対応できます。

理学療法士といった他職種との連携も老健の仕事の一つ

老健には、介護職だけでなく看護師や理学療法士、作業療法士などといった他職種の方が働いているため、連携してサポートを行わなければなりません。医師や理学療法士など、通常の介護施設にはいない専門職と連携して、高齢者の一人ひとりのニーズに合わせたケアを提供するため、コミュニケーション能力と専門スキルが必要です。
さらに、在宅復帰を目的とした老健には、「原則3か月で退所」というルールがあるため、入れ替わりが他施設と比べて早いのが特徴です。1人の人と向き合う時間はそれほど長くないため、短期間に適切なコミュニケーションが取れることも求められます。

今回のまとめ

介護老人保健施設(老健)は、高齢者の日常生活のサポートだけでなく、在宅復帰を目指すリハビリのサポートや他の専門職との連携が特徴的な施設です。老健で働きたい方は、老健の役割や業務内容を理解し、他業種との連携に必要なコミュニケーション能力や専門スキルを身に着けるのが望ましいでしょう。