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2023.12.14

介護のニオイ対策はどうすればいい?すぐにできるニオイ対策とは

介護現場では、特有のニオイ対策は避けて通れない課題の一つです。適切なニオイ対策をとることは、利用者の生活の質を高めるだけでなく、介護職や家族にとっても快適な環境を維持することに繋がります。
ここでは、日常の介護生活で実践できる効果的なニオイ対策について紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

すぐにできる介護のニオイ対策は部屋の換気

全国の特別養護老人ホームを対象に実施された「高齢者施設のにおい環境と対策に関する全国調査」によると、ニオイが気になる場所として「居室」が45%と最も多くなっています。
部屋のニオイの原因として、衣類に付着した食べこぼしなどの汚れの他、寝具やソファ、カーテンなどに染み付いたニオイが考えられます。排泄物の臭いや体臭が布製品に付着したことで発生するもので、ソファやカーテンなどは容易に洗濯できないため、どうしても部屋にこもりがちです。
すぐにできる対策として、定期的な換気があります。1日に数回、窓を開けて部屋の空気を循環させることで、ニオイの蓄積を防ぐことができます。さらに、できるだけカーテンやブラインドを開け、風通しの良い状態を保つことも効果的です。新鮮な外の空気を入れることで、利用者の気持ちもリフレッシュできるでしょう。

口腔ケアで口臭を予防する

口臭も、介護現場でよくある悩みの一つです。高齢者は加齢や薬の副作用などによって、唾液の分泌量が減少し、細菌が増えやすい口腔環境になっています。食事後の歯磨きを行っていたとしても口臭は発生しやすい状態であることを理解して対策を講じましょう。
歯の汚れだけでなく、舌の汚れ(舌苔)を舌ブラシなどでしっかり取り除くのがポイントです。さらに、口の中が乾燥しないようにする必要がありますので、口腔ケア用のゼリーや保湿スプレーを併用して、口腔内の潤いを保てるようにしましょう。毎食後の歯磨きが難しい場合は、口をすすぐだけでも口臭が和らぐことがあります。口臭の原因は歯周病や病気による場合もあるため、どれをやっても効果がない場合は、歯科クリニックの受診を勧めてみてください。

排泄物は処理方法を工夫してニオイを予防

介護現場で特に気になるニオイの原因として、排泄物があります。利用者がおむつを使っている場合は、こまめに取り替えることが大切です。使用済みのおむつは、必ず新聞紙に包んでからビニール袋に入れるようにするとニオイが軽減されます。さらに、排泄物を捨てる際には、消臭剤を付けた専用のゴミ箱を用いて、ニオイの拡散を最小限に抑えましょう。その都度、消臭スプレーを行うのも効果的です。
部屋でポータブルトイレを使っている場合は、使用したらすぐに片付けるようにしてください。排泄したままの状態で放置していると、ニオイが充満してしまいます。使わない時間帯がある場合は、洗浄し乾燥することでニオイを軽減できるでしょう。
ポータブルトイレはニオイが付きやすいため、必ず消臭剤を使ってください。最近では、強力にニオイを除去する介護用消臭アイテムも開発されていますので、上手く取り入れて快適に暮らせる環境を整えることをおすすめします。

今回のまとめ

介護現場でのニオイ対策は、利用者の生活の質の向上に欠かせない要素であるだけでなく、介護職や家族にとっても欠かせない要素です。部屋の換気や口腔ケアの徹底など、日常生活の中で簡単に取り入れられる方法を実践することで、より良い介護環境の実現を目指しましょう。