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2023.12.19

介護福祉士などの介護士が実践できる生活リハビリの目的やメニュー

生活リハビリとは、日常的に行う生活動作をリハビリとして活用し、自立した生活を促す手法です。介護職員は着替えや食事、トイレ、入浴などを適切に介助しながら見守り、利用者が一人で動作を行える能力を高められるようサポートします。
ここでは、介護職が生活リハビリを行う目的や生活リハビリのメニュー、生活リハビリを行うための資格の有無などについて詳しく解説します。

介護職が担う生活リハビリの目的

介護職員が生活リハビリを行うことで、利用者は自立した生活を維持しやすくなります。そのため、寝たきりの予防に繋がるでしょう。
また、利用者が高齢の場合、ケガや病気などで安静にしなければいけない状態が続くと、筋力が低下し、以前のような生活を維持するのが難しくなるケースも少なくありません。そのまま介護職員に生活に必要な動作をすべて行ってもらっていると、寝たきりの状態になってしまうことがあります。
さらに、ケガや病気が回復した後は、周囲が適切なサポートを行い、少しずつ筋力や活動量を戻していくことが大切です。介護職員が生活リハビリを行えば、利用者のできないことを補助しながらできる能力をさらに高められるので、ケガや病気で一時的に日常の生活動作が難しくなったとしても少しずつ元の状態に近づけられるでしょう。

介護職員が行う生活リハビリの種類・メニュー

介護職員が行う生活リハビリの種類として、入浴、食事、排泄などの介助が挙げられます。

入浴

入浴の場合、介護職員がすべてを行うのではなく、利用者がなるべく自分で体を洗えるよう工夫することが求められますので、座って洗えるシャワーチェアや滑り止め加工されたマットなどがあると便利です。また、入浴時は体調不良が起こったり転倒したりする危険性が高まるため、生活リハビリでも必ず見守りながら声かけを行ってください。

食事

食事の場合、利用者が箸を使うことが難しい場合は、自分で食べられるようスプーンや持ちやすい食事用補助具などを使って生活リハビリを行いましょう。

排泄

排泄介助はトイレまで行くのが大変なら、携帯用トイレなどを使って移動距離を短くする工夫をしてみてください。
他にも、自分で着替えやすくするために前開きの服にする、車椅子ではなく手すりを使ってなるべく自分で歩いてもらうなどの動作も生活リハビリになります。

介護職員が生活リハビリを行う上で資格は必要?

介護職員が生活リハビリを行う際は、特に必要な資格はありません。ただし、生活リハビリだけではなく機能回復訓練も行う場合は資格が必要です。リハビリの資格には作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などが挙げられます。
これらの資格を取得すれば、生活リハビリ以外にもリハビリに関する専門的なケアやサービスを提供できるようになります。介護の仕事の中でリハビリの必要性を感じる人は、スキルアップにも繋がるこれらの資格取得を目指しても良いでしょう。

今回のまとめ

生活リハビリとは、介護職員が日常的に行う食事や排泄、入浴などの動作をリハビリとして捉えたものです。過剰な介助をせずに見守りながら、利用者の自立した生活を促し、自力で生活動作ができるようサポートします。
リハビリのメニューには食事、排泄、入浴介助の他に、着替えや歩行など様々な日常の動作があります。介護職員が生活リハビリを行う際、特に資格は必要ありません。しかし、より専門的なケアを介護の現場で行いたい場合は、作業療法士や理学療法士、言語聴覚士などの資格を取得すると良いでしょう。