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2023.12.21

介護職にパソコンスキルはどれくらい必要とされている?

介護業界では、ご利用者への直接的なケアだけではなく、記録の記入やレクリエーション等様々な業務があります。施設によってはパソコンを使って業務を行う必要があり、パソコンが苦手な人、できない人は不安に感じてしまうかもしれません。ここでは、介護職でパソコンを使う場面や、パソコンスキルがどの程度求められるのか解説します。

介護職で必要なパソコンを使う場面

介護職として働く際にパソコンを使用する代表的な場面をご紹介します。

ご利用者の情報管理

ご利用者の年齢や身体状況、具体的なケア方法などについての基本情報をパソコンで管理している施設は多いです。主にご利用者の状況把握や情報共有、現場職員への周知のために使用される場面が多く、Excelや独自のシステムで管理されています。

介護記録の入力・管理

介護現場における大事な業務の一つである介護記録の入力や管理をパソコンで行っている施設も少なくありません。現場職員が使用する場面が最も多く、施設によっては外部の記録管理・入力ソフトを導入しています。

業務に関する情報の検索

パソコンで各種情報を管理している施設の場合、職員が行う業務もパソコン内で管理されています。例えば、以下のような書類を管理するケースが多いです。これらの書類は検索・閲覧し、場合によっては作成・出力も行います。

・職員業務マニュアル
・会議資料
・勤務表
・ご家族への連絡書類

事故報告書の作成

介護現場で事故が発生した場合、上司や本部に報告する際にパソコンで作成し提出するよう求められることもあります。各自治体にデータで事故報告書を提出することもあり、その場合はExcelやWordを使って事故状況の入力業務を行わなければなりません。

イベント・レクリエーションの準備

イベントの企画書作成やレクリエーションの内容調査でパソコンを使って作業します。特に、外出イベントの時は道順を調べたり、レクリエーションでは塗り絵や写真を探し印刷したりと、パソコンでの検索能力が必要です。

介護職もパソコンスキルを求められる傾向にある

介護現場において、パソコンの操作スキルが必須の施設もあれば、必要としない施設もあります。IT化・DXが進んでいる介護施設では、現場スタッフも日常の介護記録や書類作成、データ管理をパソコンで行うことが多いでしょう。その一方、アナログな業務が中心の介護施設もまだまだ多く、基本紙ベースで記録を書き込み、リーダーや主任・書類担当など一部の職員しかパソコンを触らない場合もあるのが実情です。
なお、2024年(令和6年)度の介護保険法改正の議論の中で、介護のICT化、いわゆる電子機器を使用した記録や管理を行うことで介護の効率化を図る動きが出てきました。パソコンスキルではなくても、日常でタブレットやスマートフォンを使う延長として介護業務でも機械操作を職員に求められる傾向は強まっていくと予想されます。

パソコンが使えると転職時に有利か?

介護職で求められるのは、目の前にいるご利用者へどのようなケアを行えるかという真面目に向き合う姿勢であり、採用する施設側もパソコンスキルを特別重視しているわけではないでしょう。
ただし、前項でもお伝えしたとおり今後の介護業界の流れとして、パソコンを使った業務ができないと仕事にならない、あるいは進められない可能性があります。長く介護業界で働きたいと思っている場合は、タッチタイピングやExcel・Wordの使用方法などを少しずつ習得しておくことで、求人の幅も広がるでしょう。

今回のまとめ

施設によって業務のIT化はまちまちであり、介護職がそれほどパソコンスキルを求められているわけではありません。しかし、今後の介護業界の流れとして、パソコンスキルが徐々に求められてきているのも事実です。今のうちから少しずつパソコンスキルを習得しておくことで、他の人と差を付けることができたり、キャリアアップにつながったりするなどして、より良い職場に出会えるかもしれません。介護現場のみならず、別職種でもパソコンスキルを活用できるため、無理のない範囲で少しずつ学習してみてはいかがでしょうか。