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2023.12.27

介護職の認定介護福祉士とは?介護福祉士との違いや取得するメリット

介護福祉士は介護職の唯一の国家資格ですが、介護福祉士には上位資格となる「認定介護福祉士」があることをご存じでしょうか。認定介護福祉士は、介護福祉士取得後の新たなキャリアとして創設された資格です。ここでは、認定介護福祉士になるためのルート、研修の内容、認定介護福祉士に求められる知識やスキル、資格を取得するメリットなどについて解説します。

認定介護福祉士は介護福祉士よりも幅広い知識やスキルが必要な民間資格

認定介護福祉士は、介護福祉士の専門知識・スキルの向上を目的として2015年に創設された民間資格です。業界団体が設立した一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が認定し、認定介護福祉士認証・認定機構が認定した実施団体が養成研修を行っています。
認定介護福祉士の認定を取得するには、認定介護福祉士養成研修Ⅰ類・Ⅱ類の受講が必須です。これらの研修では認知症、福祉用具、住環境、社会的支援などが含まれており、介護福祉士よりも広範な知識と技術を学びます。また、リーダーシップ、人材育成、組織運営などに関する領域もあるため、介護施設などで提供するサービスの質向上において大いに役立つ資格です。
なお、認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格であることから、以下の前提条件が設けられています。

・介護福祉士の資格を有している
・介護福祉士資格取得後の実務経験が5年以上
・介護職員を対象とした現任研修を100時間以上受講している
・研修実施団体の課すレポート課題または受講試験において一定の水準をクリアしている

介護業務に加えてスタッフの指導・取りまとめやマネジメントも行う

認定介護福祉士には、介護事業所や施設の介護職チームへの指導、チームの取りまとめなど、介護サービスのマネジメントも求められます。そのため、認定介護福祉士養成研修のカリキュラムには、他職種との連携や事業所内のマネジメントなどの実践的な内容が網羅されているのが特徴です。特に、認定介護福祉士養成研修Ⅱ類では、カリキュラムの半分近い時間をかけて、マネジメントに関する領域を習得しなければなりません。そのため、認定介護福祉士養成研修の受講においては、介護職の小チーム(ユニット、あるいは5~10名のチーム)のリーダー経験があることが望ましいとされています。
認定介護福祉士養成研修を通して、利用者への介護業務そのものだけでなく、指導力や問題解決能力、マネジメントの手腕をさらに高められるでしょう。

介護職の総合的なスキルが身に付き待遇アップも期待できる

認定介護福祉士養成研修では、受講者が段階をおって高度な介護に必要な知識とスキルを網羅的に学び、演習によって包括的な視点やアセスメントの実践力を習得していきます。また、介護事業所などを運営していく上で欠かせない法令への理解、事業所で提供する介護の標準化、サービスの質向上に必要な人材育成など、マネジメントスキルも総合的に学習するのです。認定介護福祉士はこれらの養成研修を修了しているため、リーダー級の知識とスキルを持っていることを証明できるでしょう。
高度なスキルを有する認定介護福祉士は、待遇アップも期待できます。現在の施設でリーダーや管理職へキャリアアップする、あるいは転職する際に優位となる可能性があるからです。また、認定介護福祉士は、今後「介護報酬処遇改善加算」の対象になる可能性もあります。介護報酬処遇改善加算の「キャリアパス要件」において、認定介護福祉士が「経験、技量のある介護職員」と認められるようになった場合は、昇給が見込めるでしょう。

今回のまとめ

認定介護福祉士は、介護福祉士よりもさらに幅広い知識やスキルを習得していることを示す民間資格です。利用者に提供する介護の質の高さに加えて、スタッフの指導や取りまとめやマネジメントなど、介護職の総合的な知識やスキルがあることから、経験、技量のある介護職員とみなされます。そのため、待遇アップや転職において有用な資格と言えるでしょう。