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2024.01.04

条件付きで介護職でも髭剃りはできる?髭剃り介助のポイント

高齢化が進む現代社会では、介護の重要性が高まり、日常生活の支援が求められるケースも増えてきました。中でも、自己ケアが難しい髭剃りの介助は、多くの利用者から要望があります。ここでは、髭剃り介助を行う際のポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

原則として介護職での髭剃りはできない

現場の介護職員の方は、利用者の日常生活のサポートを行う中で、髭剃りの要望に応えたいと感じることもあるでしょう。しかし、原則として介護職員が直接的に髭を剃る行為は、法律で許可されていません。
理容師法では、顔そりを含む理容行為についての明確な定義を設け、その行為を行う資格者を「理容師」として特定しています。理容師として認定されるには、厚生労働大臣が指定する養成施設での研修と、国家試験での合格が必須です。理容行為は理容師のみに許されているため、介護従事者であっても、カミソリによる顔そりは認められていません。理容所に行けない利用者には、法律上「出張理容」としてのサービスが提供される仕組みです。

カミソリは禁止だが電気シェーバーは問題ない

カミソリを使用した髭剃りは、介護現場において原則認められていません。しかし、電気シェーバーによる髭剃りは可能です。
カミソリは直接皮膚に刃を当てて剃るため、操作ミスや皮膚の状態によって、傷をつけてしまうリスクが否定できません。電気シェーバーなら、保護フィルムや網状のカバーによって刃と皮膚が直接接触することが少なく、切り傷や摩擦によるカミソリ負けが著しく減少します。そのため、電気シェーバーは安全に髭剃りができるとして介護ケアとして認められているのです。
しかし、電気シェーバーを導入する際にも注意が必要です。特に、初めて使用する前には、シェーバーの使い方や特徴を十分に説明し、可能であればテスト剃りして、肌トラブルの有無や使用感を確認してください。清潔さを保つことも非常に重要です。使用後はしっかりと掃除をし、定期的に刃を交換して、衛生的に安全に利用しましょう。
また、髭剃りは、外部からの物理的な刺激となるため、特に皮膚が薄くなりがちな高齢者の肌は傷つきやすい傾向にあります。さらに、乾燥やアトピーなど、皮膚のトラブルを持つ利用者に対しての髭剃りは、皮膚の状態を悪化させるリスクが高まるでしょう。皮膚へのダメージが予測以上に大きくなる危険性もあるため、慎重に取り扱わなければなりません。

電気シェーバーでも利用者の皮膚の状態や安全管理にはしっかりと配慮

電気シェーバーは、カミソリに比べて皮膚へのダメージを低減できますが、適切な使用方法と管理が必要です。介護現場では、利用者の皮膚の健康状態や感受性を重視するのが重要で、そのための対応や配慮が求められます。
皮膚の状態の確認はもちろんのこと、皮膚の薄い高齢者や、乾燥肌、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを持つ方は、電気シェーバーでも皮膚が過度に刺激されてしまいます。そのため、保湿クリームや化粧水を髭剃り前に塗布するなどして、皮膚を柔らかくし、刺激を軽減させなければなりません。また、髭剃り後のアフターケアも不可欠です。適切な処置を行うことで、肌が適切に保湿され、電気シェーバーの使用による肌の乾燥や赤みを予防できます。
さらに、電気シェーバーのメンテナンスについても注意が必要です。清掃や定期的な刃の交換などの衛生管理の他、利用者間での感染症のリスクも考慮し、個人専用の電気シェーバーを用意してください。使用する毎に十分な消毒を行うなどの対策も必要です。

今回のまとめ

高齢化社会が進む中、介護職での日常生活のサポートとして、髭剃りのニーズが増加しています。最も重要なのは利用者の安全と快適さを保つことなので、介護職が髭剃りを行う場合は、適切な方法と状況を理解しておかなければなりません。
カミソリによる髭剃りは原則介護現場で実施できませんが、電気シェーバーなら安全性が高いため介護現場でも使用できます。ただし、必ず利用者の皮膚の状態を確認し、適切なケアを行ってください。髭剃り前後の保湿ケアや、シェーバーの適切なメンテナンス、衛生管理も怠らないようにしましょう。

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