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2024.01.04
介護職なら知っておくべき要介護と要支援の違いとは?
拘縮(こうしゅく)とは、関節や筋肉が固まってしまう状態を言い、この状態が進行すると、日常の動きが困難になり、動かそうとするたびに痛みを伴うこともあります。長い間寝たきり状態にある方や高齢者に起こりやすく、介護職は拘縮ケアを適切に行わなければなりません。
ここでは、介護職が行う拘縮ケアのポイントや注意点を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.拘縮ケアの一番のポイントはゆっくりと行い痛みを与えないこと
2.いきなり動かさずに必ず声かけをする
3.他の介護職と同じくリラックスできる姿勢といったポジショニングも重要
4.今回のまとめ
拘縮ケアの一番のポイントはゆっくりと行い痛みを与えないこと
拘縮は関節や筋肉を動かす機会が減ることによって発生します。起こりやすい部位は、手指や肩、ひじ、膝、足などです。脳梗塞や麻痺をきっかけに引き起こされる神経性拘縮と、筋肉の可動域が制限されることによって起こる筋性拘縮があります。
拘縮が起きた部位を動かさないでいると筋肉の柔軟性が失われ、拘縮がさらに進行してしまいます。固まった部位を無理に動かそうとすると痛みを伴うことも多く、力加減が分かりにくいため、難しいケアの一つと感じている介護職も少なくありません。
拘縮ケアを行う際の一番のポイントは、ゆっくりと動かし痛みを与えないことです。利用者の反応を観察しながら、適切な強さで優しく丁寧に関節を動かしていきましょう。利用者が少しでも顔をゆがめる、あるいは辛そうな表情をした場合は、無理に行わないようにしてください。
いきなり動かさずに必ず声かけをする
拘縮ケアを行うとき、いきなり動かすと利用者はびっくりしてしまいます。驚かせるだけでなく、筋肉の緊張や拘縮をさらに悪化させる可能性も否定できません。介護職は利用者とアイコンタクトを取りながら、触れる部位と次に行う動作を伝え、こまめに声掛けをしながら介助する必要があります。例えば、「腕を少し上げてみましょう」「次は足を動かしますよ」など、分かりやすく伝えるようにすると、安心感を与えるとともにケアの効果が高まるでしょう。
腕や足を持つ場合、上から掴むのではなく、下から支えるようにしながら、関節に近い部分を持ち上げると痛みを感じにくくなります。接触する面をできるだけ広げて支えることで、より安定感が増すでしょう。一つひとつの動作に気を配ることが大切です。
他の介護職と同じくリラックスできる姿勢といったポジショニングも重要
拘縮が進むと、日常生活の様々な場面で支障が出てしまいます。例えば、股関節が拘縮すると、歩くことも睡眠中に寝返りを打つことも困難です。足関節が固まると、ベッドから車椅子に移乗する際に体重移動がうまくできなくなります。介護職として、拘縮が進まないように防止することが大切です。
介護職ができることとして、ポジショニングがあります。ポジショニングとは、関節の拘縮を緩和させるための体位変換のことです。寝たきりの方であれば、足の下にクッションを入れたり、数時間ごとに体位を意識的に変えたりしてください。背中にかかる負担を軽減すると同時に拘縮の予防に繋がります。利用者の体型や拘縮の状態に応じて最適なポジショニングを心がけましょう。
手指が拘縮している場合はボールを握ってもらい、指の間が開いている状態を作ります。
今回のまとめ
拘縮は高齢者や寝たきりの方に起こりやすく、介護現場では大切なケアの一つです。正しいアプローチと優しい気配りで、利用者の負担を減らすことができるため、拘縮ケアの技術を磨きながら、利用者の笑顔を増やしていけるように心がけましょう。