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2024.01.19
認知症介護実践リーダー研修の受講要件と受講内容について
認知症の患者への対応は、周辺症状の現れ方に大きな影響を与える重要な要素です。厚生労働省は介護スタッフの認知症対応力向上の促進のため、認知症介護の基礎研修や実践研修事業を推進しています。本記事では、そのような研修の一つである「認知症介護実践リーダー研修」についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.認知症介護実践リーダー研修の受講要件には5年以上の実務経験がある
2.認知症実践者研修から1年以上経過していることも受講要件に含まれる
3.受講内容は介護の知識や技術の習得とチームマネジメントの理解
4.今回のまとめ
認知症介護実践リーダー研修の受講要件には5年以上の実務経験がある
認知症の利用者への介護スキルに関する公的な資格は4種類あり、認知症介護実践リーダー研修は上位から2番目に位置する資格です。本章では、主な受講要項について解説します。
5年以上介護業務に携わっている
認知症介護実践リーダー研修の受講要件に、「5年以上介護業務に携わっている」という実務経験の要件があります。ただし、認知症の方に対応した施設での実務経験が必要という規定はありません。
チームリーダーになることが予定される人
厚生労働省が示している公式な実務経験の受講要件にて「チームリーダーになることが予定される人」とされており、受講時点でリーダーとしての役割を担っているか否かは問われません。しかし、定員が限られているため、実際にはチームリーダーやリーダー補佐の人が受ける場合がほとんどです。
認知症介護の質の向上に向けた意欲があれば、現在リーダーを務めていなくても受講できる場合があります。受講の可否については、実施主体である都道府県に確認してください。
認知症実践者研修から1年以上経過していることも受講要件に含まれる
認知症介護実践リーダー研修のもう一つの受講要件が、前段階の研修である「認知症実践者研修」の修了から「1年以上経過している」という要件です。認知症実践者研修で学んだ内容を実際の介護の場面で実践した後、認知症介護実践リーダー研修を受講するため、実践的な内容がカリキュラムに盛り込まれています。
認知症介護実践リーダー研修のカリキュラム
認知症介護にはチームケアやマネジメントが必要となり、実際に現場で調整や指導を行うためのスキルを身に着けていくことが重要であるため、カリキュラム内では、現在働いている施設の業務の中で実際に課題に取り組み、その経過や結果を報告するといった工夫が施されています。
認知症介護実践研修の受講タイミングは、新任の際に認知症介護基礎研修、3年目になったら認知症実践者研修、6年目で認知症介護実践リーダー研修という流れが理想的と言えるでしょう。
受講内容は介護の知識や技術の習得とチームマネジメントの理解
認知症介護実践リーダー研修は、講義と演習、そして他施設での実習と自分が今働いている施設での実習で構成されています。各都道府県が実施するため、研修時期やカリキュラムの詳細は地域によって異なりますが、内容の大枠と時間数は全国一律です。
カリキュラムの詳細
受講内容では、認知症介護の知識や技術だけでなく、それを職場全体に浸透させ、より良い認知症介護を提供できる組織にしていくための手法を学ぶことができます。
例えば、認知症介護の理念やあり方はもとより、チームケアにおけるリーダーの役割、人材育成で役立つコーチングやケースカンファレンスなど、指導者として求められる知識やスキルなどです。さらに、事例演習や実習を通して、より実践に役立つスキルを身に着けることができます。
今回のまとめ
認知症介護実践リーダー研修は、介護スタッフの認知症対応力向上の促進のための設けられた4つの研修の3段階目にあたる公的資格です。自らが適切な認知症介護を提供できるだけでなく、職場全体に浸透できるリーダーの育成を目的としています。チームケアやマネジメント、人材育成について学べるため、キャリアアップに役立つでしょう。
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