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2024.01.25

サービス提供責任者とケアマネージャーの違いとは?利用者とどう関わる?

介護保険サービスを利用する際に、利用者や家族の意向確認に関わることがサービス提供責任者とケアマネジャーの仕事です。サービス提供責任者とケアマネジャーの仕事はどこが異なるのでしょうか。
本記事では、サービス提供責任者とケアマネジャーのそれぞれの役割と業務内容、資格取得方法、勤務先などをご説明します。

サービス提供責任者は介護保険に基づくサービスを提供する事業所の責任者

サービス提供責任者は、訪問介護事業所で管理業務を行う責任者です。利用者の人数が増えるたびに配置しなければならないサービス提供責任者の人数も増えるため、チームに分けて業務を行っている訪問介護事業所もあります。
サービス提供責任者の主な仕事は、利用者の住まいを訪問し、ケアマネジャーの作成したケアプランをもとに訪問介護計画書を作成することです。この計画書に沿って訪問介護を提供したヘルパーから報告を受けて利用者の状況を把握し、必要に応じてケアマネジャーに報告を行います。
また、サービス提供責任者は、定期的にケアマネジャーが開催するサービス担当者会議で利用者の状況を的確に説明し、会議にて決定された事項を担当ホームヘルパーへ伝えるという重要な役割も果たします。
さらに、サービス提供責任者は、在籍するホームヘルパーへの指導育成や勤怠管理も担います。

ケアマネジャーは利用者のニーズに応じたケアプランを作成する専門職

ケアマネジャーの主な仕事は、訪問介護、通所介護、入所施設などで介護保険サービスを受ける要介護者にとって最適なケアプランを作成することです。なお、これから介護サービスを利用する方は、どの介護保険サービスを利用すべきか、どのような施設が適しているかなどもケアマネジャーへ相談することができます。
また、ケアマネジャーは利用者のニーズに応じたケアプランを作成するだけでなく、各介護保険事業所への連絡をして利用の調整をしたり、利用者に関する必要な情報、アセスメント結果を伝える必要があります。医療機関などとの連携もケアマネジャーの仕事です。
介護保険サービスの利用開始後は、介護保険サービスの利用状況を確認し、給付管理とモニタリングを行いながら適宜ケアプランを修正していきます。

勤務先や資格要件などの違いについて

サービス提供責任者とケアマネジャーでは、必要となる資格試験や研修が異なります。また、仕事内容が異なるため、勤務先にも違いが生じてしまうでしょう。
サービス提供責任者として働くための要件は、「介護職員実務者研修」を修了している、または「介護福祉士」の資格取得者であることです。サービス提供責任者の主な勤務先には、訪問介護事業所や訪問介護も行う介護施設などが挙げられます。
ケアマネジャーとして働くための要件は、「介護支援専門員」という資格を取得していることが必須です。介護支援専門員を受験するためには、研修を受講するための「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格した上で、「介護支援専門員実務研修」を受講し、「介護支援専門員証」の交付を受けなければなりません。
ケアマネジャーの勤務先は、サービス提供責任者よりも広範であり、自宅などの住まいで介護保険を利用する人のケアプランを作成するなら居宅介護事業所や小規模多機能型居宅介護、介護施設では特別養護老人ホームや老人保健施設などが挙げられます。他には、病院に常勤する院内ケアマネジャーとして働くことが可能です。

今回のまとめ

ケアマネジャーは、介護保険サービス全般において、利用者のニーズに応じたケアプランを作成し、関連機関との連携を取るのが主な仕事です。一方、サービス提供責任者はケアマネジャーが作成したケアプランに沿って訪問介護計画書を作成し、適切な訪問介護サービスが提供されるよう管理する役割を担います。それぞれの仕事内容はもとより、必要な資格や研修なども異なるため、どのような介護業務に携わりたいかをよく検討した上で、どちらを目指すかを決めましょう。