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2024.01.30
社会福祉士の受験資格に必要な実務経験として認められる職種は?
社会福祉士になるには国家試験を受験する必要があり、最終学歴によって異なる取得ルートが設定されています。福祉系の4年制大学以外のルートでは、相談援助実務として1年もしくは2年の経験が求められますが、受験資格として認められる職種としてどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、社会福祉士の受験資格を得るために必要な実務経験と、その職種について詳しく解説します。
1.社会福祉士の受験資格を得るには相談援助実務の経験が必要
2.実務経験として認められる5つの分野
3.相談業務を行わない直接的サービスの提供では実務経験として認められない
4.今回のまとめ
社会福祉士の受験資格を得るには相談援助実務の経験が必要
福祉系の短期大学や専門学校で指定科目を履修して卒業した場合、社会福祉士としての受験資格を得るには、3年制であれば1年間、2年制であれば2年間の相談援助実務を経験することで受験資格を得ることができます。
福祉系以外の一般の短大を卒業した場合でも、3年制であれば1年間、2年制であれば2年間の相談援助実務経験が必要です。社会福祉主事養成機関を修了した場合は、相談援助実務は2年間必要です。
さらに、児童福祉司・身体障害者福祉司・知的障害者福祉司・老人福祉指導主事・査察指導員の実務を4年以上経験し、短期養成施設で6か月以上学ぶルートも存在します。
実務経験として認められる5つの分野
相談援助の実務に該当する施設や事業、職種は、法律や厚生省社会局長通知などで定められています。社会福祉士国家試験を実施する「社会福祉振興・試験センター」によると、実務経験として定められた職種は「児童分野」「高齢者分野」「障害者分野」「その他の分野」「現在廃止事業」の5分野です。
「高齢者分野」:介護保険施設の生活相談員、地域包括支援センターで包括的支援事業を担当する職員、特別養護老人ホームなどの生活相談員などが該当します。
「障害者分野」:障害者支援施設や障害者のグループホームなどでの仕事が有効です。
「その他の分野」:市町村の社会福祉協議会で相談援助業務を担当する職員、保健所の精神保健福祉相談員などがあります。
「現在廃業事業」:現在廃止されているものの、過去に従事していた期間は実務経験として認めています。
紹介した職種はごく一部で、実際にはさらに多くの施設と職種が対象になります。詳細は、「社会福祉振興・試験センター」で確認してください。
相談業務を行わない直接的サービスの提供では実務経験として認められない
実務経験として認められるには、相談業務や心理的・社会的な支援を含む活動を行う必要があります。社会福祉士の実務経験では、相談者の包括的なニーズを評価し、それに基づいて適切なサービスを提供する計画を立案し、実行する能力を磨かなければなりません。
また、介護や日常生活の支援などは、社会福祉の分野で非常に重要な役割を果たします。しかし、これらの活動は通常、実務経験としては認められません。なぜなら、これらのサービスは物理的なケアや日常的な支援に焦点を当てており、相談者の複雑な心理的、社会的ニーズに対処するような評価や計画立案を伴わないからです。
今回のまとめ
社会福祉士国家試験を受験するためには、福祉系の4年制大学以外のルートの場合、1年もしくは2年以上の実務経験が必要です。相談業務を行わない場合は実務経験として認められず、一定年数以上の経験を積んだとしても受験資格の要件を満たしません。認められる職種の詳細を知りたい方は、「社会福祉振興・試験センター」で職種や事業などを確認してください。
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