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2024.02.09

同行援護従業者と行動援護従業者の違いは?

同行援護従業者と行動援助従業者は、どちらも障害を持つ方に対して外出時や日常生活をサポートする重要な業務を担っています。いずれも資格の取得が必要な専門性の高い職種ですが、対象者やサービス内容に違いがあります。
ここでは、同行援護従業者と行動援護従業者との違いについてご紹介しますので、同行援護従業者と行動援護従業者の資格に関心のある方はぜひ参考にしてください。

対象区分や対象者が異なる

同行援護従業者養成研修の資格を取得することで同行援護従業者として、行動援護従業者養成研修の資格を取得することで行動援護従業者として働くことができます。
同行援護従業者がサポートする対象者は、主に視覚に障害を持つ視覚障害者の方々です。市町村による障害支援区分認定において、同行援護アセスメント票の「視力障害」や「視野障害」の項目で基準点を満たす方を対象としています。
一方、行動援護従業者がサポートする対象者は、行動上著しい困難のある重度の知的障害や精神障害がある方々です。基本的には障害者支援区分3以上の方が対象となるほか、障害者支援区分の調査項目のうち、行動関連の合計点数が10点以上である方も対象になります。

勤務先が異なる

同行援護従業者と行動援護従業者は介護福祉業界で幅広く活躍することができる一方、それぞれの職種で対象者が異なるため、勤務先にも若干の違いがあります。

同行援護従業者養成研修の資格を活かして活躍することができるのは、次のような職場です。

・訪問介護事業所
・グループホーム
・障害者支援施設
・障害者福祉サービス事業所 など

また、行動援護従業者養成研修の資格を活かして活躍することができるのは、次のような職場です。

・訪問介護事業所
・グループホーム
・移動支援事業所
・行動援護事業所
・障害者就労移行支援事業所
・児童発達支援・放課後等デイサービス など

サービス内容が異なる

同行援護従業者の主な仕事は、視覚障害を持つ方々の日常生活のサポートです。同行援護従業者は視覚障害者が外出する際、隣に立って安全に目的地に到着できるよう支援します。具体的に含まれるのは、歩行支援、公共交通機関の利用方法の案内、道路の安全な横断、レストランや居酒屋での食事介助や排せつ介助などです。
一方、行動援護従業者は、知覚障害者や精神障害者が外出する際もしくは外出前後のサポートを行い、安全に目的地に移動し帰宅できるよう支援します。障害の特性やニーズを考慮して、外出時の計画を立て、安全を確保するのが主な役割です。
どちらの職種においても、単に行動に付き添うだけでなく、例えば買い物であれば、商品の選択や購入手続きを支援し、病院であれば、医師や看護師とのコミュニケーション、処方された薬の説明を行うなど、対象者のレベルに合わせた手助けすることが必要です。また、心理的なサポート、社会参画の促進も担っています。

今回のまとめ

同行援護従業者は、視覚障害者が対象で外出する際のサポートに特化しています。一方、行動援護従業者は、重度の知的障害や精神障害を持つ方々が対象で、外出時もしくは外出前後をサポートし、安全な移動を確保するのが仕事です。いずれの資格も、社会における重要な役割を果たしており、障害を持つ人々の日常生活の向上に寄与するだけでなく、自立した生活が送れるよう支援するために欠かせません。