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2024.02.13
行動援護従業者養成研修の研修内容は?得られる知識・できること
行動援護従業者は、知的障害者や精神障害者など単独での外出が難しい方々に対して行動援護を行う専門職です。この職務に就くには、「行動援護従業者養成研修」を受講する必要があります。ここでは、研修で得られる知識やスキル、できることについて紹介しますので、障害者の社会参加を促進し、自立を支援する仕事に就きたい方は参考にしてください。
1.行動援護従業者養成研修は行動援護のエキスパートとなる人材の養成する
2.研修内容を通して障害に応じた介護支援に関する知識とスキルが得られる
3.外出時の問題行動の予防対策や危険回避の援護ができる
4.今回のまとめ
行動援護従業者養成研修は行動援護のエキスパートとなる人材の養成する
行動援護従業者養成研修は、知的障害や精神障害を持つ方々が安全に移動できるように支援する専門人材を養成することを目的としています。外出時・外出前後の行動援護を行う専門人材は行動援護従業者と呼ばれ、障害者が危険な飛び出しなど外出時に問題行動を起こさないように予防策を講じ、目的地まで安全に移動し帰宅できるように配慮するのが仕事です。
行動援護従業者になるには、養成研修を修了し、知的障害児(者)もしくは精神障害者の直接業務として1年以上の実務経験を積む必要があります。
養成研修は、都道府県が指定するスクールで実施しており、3~4日程度で修了します。研修に参加する資格は特に設けておらず、年齢、職業、性別問わず誰でも受講することが可能です。介護資格も必要ありません。都道府県が研修を行うこともありますが、開催が不定期で、実施しない都道府県もあるため、スクールでの受講がおすすめです。
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研修内容を通して障害に応じた介護支援に関する知識とスキルが得られる
行動援護従業者養成研修では、障害に応じた介護支援に関する包括的な知識とスキルを得ることができます。
研修内の講義では、行動援護に関する制度やサービス、強度行動障害を持つ方々の特性やニーズを理解することから始まり、コミュニケーション技術、公共の場での適切な行動を促すノウハウ、予期しない事態に遭遇した際の安全確保や緊張や不安を最小限に抑えるための戦略などを習得します。
障害者が在宅介護を利用する件数は年々増加している一方で、知的障害や精神障害への理解がまだまだ浸透しておらず、行動援護に従事する人材が不足しているのが現状です。高齢者だけでなく、障害者にも対応できる介護職は多くの施設・事業所から歓迎されることでしょう。
外出時の問題行動の予防対策や危険回避の援護ができる
行動援護従業者養成研修は、外出時における危機管理と問題行動への対応能力を強化する研修です。研修内の演習では、障害者が外出中に直面する可能性のある様々な緊急事態や困難な状況に適切に対処する能力を養います。
まず、障害者が外出中に経験する可能性のあるリスクを理解しなければなりません。具体的には、転倒や迷子、騒音によるコミュニケーションの困難、環境の変化によるストレスや不安などへの戦略の立て方や介護スキルを学びます。
次に、予期しない事態に対する方法に焦点を当てます。外出中、障害者の健康状態が突然悪化したり、大泣きしたりすることも考えられるでしょう。その際の基本的な応急処置の技術、安心感を与える方法、周囲の環境や状況に応じた適切な介入方法などを実践形式で学ぶことで、実際の現場で役立ちます。
今回のまとめ
行動援護従業者養成研修は、知的障害や精神障害を持つ人々の外出時・外出前後のサポートに特化した研修プログラムです。研修では、障害者の特性や問題行動の予防策、緊急時の対応など安全に外出できる包括的な知識とスキルを習得します。研修を修了することで、障害者の日常生活における自立を促進し、充実した社会生活を送ることを可能にするため、今後のキャリアアップのためにも受講を検討してみてはいかがでしょうか。