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2024.02.16

社会福祉主事と社会福祉士の違いは?社会福祉士を目指すメリット

社会福祉士と社会福祉主事を比べると、福祉の支援が必要な方の相談業務を行う点では共通しています。しかし共通する点はありながらも、大きな違いがあります。それぞれの資格に関して関心を持つ方は、まずその違いをはっきりと理解することが大切です。ここでは、両者の違いについて、また、それぞれの資格に関するメリットを解説します。

資格の種類や取得難易度が異なる

社会福祉主事として働くためには「社会福祉主事任用資格」が必要です。この「任用資格」とは、行政の福祉事務所・相談所で社会福祉主事の仕事に任命された時にはじめてその職種を名乗ることができるというもので、社会福祉主事もそれに該当します。
この社会福祉主事任用資格を取得するためには、大学で福祉関連の科目を受講して3科目以上履修すれば、社会福祉主事になるための条件を満たす必要がありますが、試験はなく条件さえ満たせば誰でも取得することが可能です。
一方、社会福祉士は国家資格であり、取得した時点で社会福祉士を名乗ることができます。なお、社会福祉士になるためには、一定の条件を満たした上で試験を受け、合格する必要があります。2022年の社会福祉士国家試験に関して、合格率は31.1%(※)と発表されているとおり、合格率は高いとは言えず取得をするためには条件を満たすだけでなく十分に準備をしておかなければなりません。
※厚生労働省ホームページ

就職先の選択肢の幅が異なる

社会福祉主事任用資格を持った状態で公務員試験に合格することができれば、都道府県や市などの福祉事務所・相談所で公務員として活躍することが可能です。また、専門的な知識を持っているという証明にもなるため、社会福祉主事と名乗ることはできませんが高齢者施設での活躍も期待できます。
一方で社会福祉士は、難易度の高い試験を合格して取得する福祉資格としては唯一の国家資格であり、社会福祉士を取得することで社会福祉主事任用資格も取得したことになるため、就職先の選択肢も社会福祉主事と比較して幅広いと言えます。生活相談員やソーシャルワーカーという名前で、高齢者施設や福祉事務所だけでなく、高齢者施設や病院、学校などあらゆる場所で活躍することができます。

社会福祉主事から社会福祉士へのステップアップがおすすめ

前項でお伝えしたとおり、国家資格である社会福祉士は、ある意味で社会福祉主事の上位資格と言えるため、活躍の場が幅広いだけでなくキャリアアップや高待遇での就職を目指すことも可能です。社会福祉主事の資格を持っており、福祉に関する知識をもっと得たい、活躍の場を広げたい場合には、社会福祉士の資格を取得すると良いでしょう。

なお、社会福祉士を一から目指す場合には、4年制の福祉大学で指定科目を履修するなど12通りのルートがありますが、どのルートでも時間をかけてしっかりと学ぶことが定められているため、受験資格を得るまでに最短でも4年が必要です。
しかし、社会福祉主事として2年以上の相談援助の実務を行っている場合、都道府県が実施する講習会で指定科目を履修することで社会福祉士の国家試験を受けられるようになります。この指定科目取得にはおおよそ1年が必要になるため、実務経験と合わせて合計3年と考えると、1からスタートする場合と比較して短い時間で社会福祉士への受験資格を得ることができます。

今回のまとめ

社会福祉士と社会福祉主事は似た業務内容ではありますが、資格の種類や取得難易度、職場の選択肢などが異なるため、その違いを把握しておくべきです。社会福祉主事の資格を取得している方も社会福祉士の資格を取得することにより、福祉に関するより深い知識を身に着けられますし、キャリアアップにも繋がるでしょう。