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2024.03.01
看取りケアに活かせる資格とは?資格の種類と取得するメリット
死を避けられない状況にある方が、できる限り快適な生活を送るためには、看取りケアを適切に行える方の存在が欠かせません。看取りケアに関する知識やスキルを習得して生活や仕事に生かしたい場合には、専門的な資格を取得することも有効な手段の一つです。ここでは、看取りケアに関する資格の種類や取得のメリット、活躍できる職場を解説します。
看取りケアに活かせる資格の種類
本項では、看取りケアに関する代表的な資格を2つご紹介します。
看取りケアパートナー
看取りケアパートナーは、一般社団法人みんなのプライドが実施している民間資格です。日常的な体温・脈の測り方や緊急時の対応、社会保険制度など、看取り介護における知識を幅広く身につけることができます。
基礎的な学習内容のため、資格取得にあたり医療現場などでの実務経験は一切不要であり、病院や高齢者施設で働いたことがない方や、自宅で看取り介護を行うご家族にもおすすめの資格です。
また、看取りケアパートナーは認定試験を受けるために会場まで行く必要はなく、課題を提出して合格することで資格が取得できるため、忙しく生活をしている方であっても、自分のライフスタイルに合わせて勉強に取り組むことが可能です。
終末期ケア専門士について
日常生活に関するサポートをメインに考える看取りケアに対して、医療行為を含むケアは終末期ケア(ターミナルケア)と呼ばれます。終末期に関する資格として、日本終末期ケア協会(JTCA)が実施している終末期ケア専門士という民間資格があります。終末期を迎える方だけではなく、その家族へのサポートに関する知識を習得できます。
終末期ケア専門士は、看取りケアパートナーと違い受験資格を得るための条件を設けており、医師や看護師などの資格を持ち、2年以上の実務経験がある方を対象としています。
看取りケアに関する資格を取得するメリット
死が避けられない状況にある方は身体的・心理的にもデリケートな場合が多く、看取りケアは冷静かつ繊細なコミュニケーションやサポートが求められます。医療などの現場で実務経験があるスタッフでも、看取りに関する知識がなければ、不安を抱く場合もあるでしょう。看取りケアに関する資格を取得すればしっかりとした心構えを持ち、適切に対応することができるようになります。
看取りケアパートナーや終末期ケア専門士の資格を得れば、死後の手続きと遺族への配慮に関する知識も得られます。社会保障制度など幅広い知識が身に着くので、医療などの施設外で働く社会人にとっても役立つ資格です。
看取りケアに関する資格が活かせる職場
看取りケアパートナーや終末期ケア専門士の資格は幅広い介護現場で活かすことができます。病院や高齢者施設であれば、利用者や患者さんに接する機会が多い介護福祉士や看護師が資格を取得することで業務の幅を広げることが可能です。
その他にも、家族と接する機会がある訪問介護ステーションや福祉に関する業務を行う行政機関でも、活躍が期待できます。
また、介護職員でなくとも、終末期を迎えた方の家族が資格を取得することで落ち着いた在宅サポートができるようになります。
今回のまとめ
人生の最後である終末期には、心身に関する苦痛を緩和してくれるスタッフの存在が欠かせません。看取りケアに関する専門的な知識を習得したいなら、看取りケアパートナーや終末期ケア専門士の資格取得が有効です。冷静さと自信を持ちながら業務に向き合えますし、キャリアアップにも繋がります。職種やライフスタイルを考慮に入れつつ、最適な資格を選んで学習を始めてみてはいかがでしょうか。