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2024.03.07

介護職で利用者と信頼関係を築くための声かけのポイント

介護職として働く際に、「利用者である高齢者との信頼関係を築くのが難しい」と感じている人も多いのではないでしょうか。信頼関係を築くために丁寧なサービスを提供することはもちろんですが、声かけの際のちょっとした工夫も重要です。ここでは、介護職の現場で役立つコミュニケーション技術として、利用者と信頼関係を築くための声かけのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

介護職の現場では分かりやすい言葉遣いが重要

利用者との信頼関係を築くためには、利用者に分かりやすく「伝わる言葉」で話すことが大切です。専門用語や流行語を避け、利用者が日常的に使っている単語を選ぶようにしたり、抽象的な表現を避けたりするだけで、利用者は話の内容を理解しやすくなります。
また、丁寧な説明を加えすぎると内容が分かりにくくなりますので、行動を促す際は「何をすれば良いか」が端的に分かるよう伝えることが大切です。利用者が抵抗を示している際には、介護職の行動に誘うようにして、「無理強いされている」という印象を避ける方法もあります。
小さな声で早口で話してしまうと利用者は聞き取ることができません。しかし、全体を間延びさせてゆっくり話してしまうと単語をまとまりとして捉えられなくなってしまいます。メリハリを持たせたゆったりした話し方で、利用者の聴力に合わせて声の大きさを調整することがおすすめです。

聞き上手になり相手の言葉をじっくりと待つ

利用者が介護職に対して「信頼できる」と感じるのは、介護職が利用者自身の話を聞いてくれて理解してくれた時です。伝えることに熱心になるあまり、利用者の話を聞かないようでは、信頼関係を築くことができません。
利用者が話す内容に興味を持ち、相槌やジェスチャー、表情などで「聞いていますよ」「理解していますよ」と示すことが効果的です。質問や内容を掘り下げても良いですが、「詰問されている」と感じない程度に加減します。
利用者が話し終わった後に少しだけ間をもたせると、「しっかり聞いてもらえた」という印象を与えられます。心身の状況により話を始めるまでに時間がかかる利用者もいますので、気持ちに余裕を持ってじっくりと相手の言葉を待つ姿勢を示しましょう。

明るい笑顔も声かけの大きなポイント

高齢になり聴力が衰えたり、理解に時間がかかるようになったりすると、状況把握を視覚的な情報や雰囲気に頼るようになります。介護職が明るい笑顔で話しかけると、利用者は「この人は自分に悪いことをしない人」と安心するでしょう。声かけをする際には、できるだけ利用者と同じ目の高さで話し、圧迫感を与えないよう配慮することも大切です。
マスクを着けていると目元しか見えませんが、顔全体で笑顔になると優しい目つきになります。マスクで口元が見えにくい分、身振り手振りを加えたり、声のトーンを明るく穏やかにしたりする工夫も必要です。
利用者への声かけは信頼関係に欠かせませんが、その際に頼まれた内容は忘れずに実行してください。約束を忘れてしまったらごまかさずに謝ることも大切です。

今回のまとめ

利用者にとって分かりやすい言葉を選んで、メリハリをつけてゆったり話すと、利用者との信頼関係が深まります。利用者も介護職に「分かってもらえた」と感じると安心しますので、じっくり話を聞くことも大切です。高齢者とのコミュニケーションにおいては視覚情報が大きく影響しますので、笑顔を心掛けて、ジェスチャーも活用すると良いでしょう。