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2024.05.17
転職活動において安定した施設の選び方
実は、老人介護施設の倒産は年々増加傾向にあると言われています。利用者ご本人や家族はもちろん、働き手にとっても職場が倒産するという状況は避けなければなりません。超高齢社会が進んでいる日本では成長市場だと期待される分野であるはずの介護施設がなぜ倒産してしまうのでしょうか。ここでは介護施設の特徴や経営の安定した施設の選び方などを紹介していきます。
介護施設の倒産の背後にある要因
介護施設の倒産が増えている要因は、ニーズが高いので新規参入事業者が増えているからだと考えられています。すなわち、介護の需要に比べて供給が多い状況にあるということです。競争においては、一般的に経営基盤の大きい大手の事業者が有利になります。その逆に、小規模な事業者や知名度がない事業者は実績や信用面で差ができてしまうので、厳しい競争に勝つのが難しくなります。
その他にも、介護業界における人手不足も倒産が多い原因と言えるでしょう。人材の流出を防ぐためには給与水準をあげるほかありません。しかし、人件費を増やしすぎてしまうと、必然的に経営を圧迫することになります。その結果、倒産せざるを得なくなるというわけです。
倒産の前兆を見極める方法
倒産の前兆を見極めるには、施設の状態についてきちんとチェックする必要があります。まず、常に人材不足に陥っている所は倒産の危険性が高いと言えるでしょう。そもそも介護事業を経営するためには、いくつかの条件を満たして市区町村からの指定をもらわなければなりません。その条件の一つとして、事業規模に応じた人員基準が含まれているのです。すなわち、慢性的な人材不足に陥っている事業者は、それだけで倒産に追い込まれる恐れがあるということです。
その他にも、利用者が極端に少ない場合も倒産の危険が高いと言えます。恒常的に利用者不足に陥っている場合、悪評が立っている、建物の老朽化が進んでいるなどの問題を抱えていることが多いです。収益も少ないので、経営を立て直すのは難しいと言えます。
安定した施設の選び方のポイント
安定した施設を選ぶためには、実際に足を運んで見学してみることが大事です。例えば、入居者の様子や職員の人数、設備の状態などを細かくチェックしましょう。倒産する可能性がある介護施設は、運営状況が悪い、職員や入居者の数が極端に少ないなどの前兆を感じられるはずです。特に施設の規模のわりに職員の数が少なく、一人の職員でたくさんの入居者の世話をしている場合は要注意です。
その他にも、運営側の経営状況をきちんと確認することもポイントです。大手の運営会社の場合、介護関連事業だけが収益の柱でないことが多いです。そのため、運営している企業が大手であれば、資本があるので倒産しにくいと考えられます。
今回のまとめ
介護職に就く場合、運営が安定している介護施設を選ぶのがベストです。誰もがみんな不安を感じることなく、安心して働きたいものです。倒産してしまうリスクを回避するには、事前に経営状態や雰囲気などをチェックすることが重要です。例えば、職員が利用者に対して極端に少ない、設備が古い状態のままなどはよくある倒産のサインだと言えます。したがって、後悔しないためにも施設の見学やパンフレットの情報を元に検討すると良いでしょう。