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2024.07.01
放課後等デイサービスとはどんな施設か
放課後等デイサービスは、障がいや発達に特性のある6歳から18歳の子どもを対象にした福祉サービスです。学校の放課後や長期休暇中に利用され、「放デイ」とも呼ばれています。基本的には小学生から高校生までが対象ですが、必要に応じて20歳まで利用可能です。障がい者手帳の有無に関わらず、医師の診断書があれば自治体の判断で利用できます。
サービス内容は、個別支援計画に基づく自立支援や日常生活の充実を目的とした活動で、子どもたちが家や学校以外の場所で必要な訓練を受けたり、友達を作ったりできる場を提供します。
2012年の児童福祉法改正により定義された放課後等デイサービスは、学童保育と同様に子どもの健全な育成を目指していますが、特に障がい児に特化した施設です。
この記事では、放課後等デイサービスの役割や活動内容、どのような人が働いているのかを解説します。
目次
- 放課後等デイサービスの役割や目的
- 放課後等デイサービスの活動内容
- 放課後等デイサービスで働く人たち
- 今回のまとめ
放課後等デイサービスの役割や目的
放課後等デイサービスは、障がいのある子どもを支援するための施設です。その役割や目的は以下の3つです。
- 子どもの最善の利益の保障
学校や家庭とは異なる時間や場所で、多様な人間関係やさまざまな体験を通じて、子どもの状況に応じた支援を行う。
- 共生社会の実現に向けた後方支援
子どもの社会参加や成長を促すために必要に応じて放課後児童クラブや児童館などと連携し、専門的なバックアップを提供する。
- 保護者支援
保護者の悩み等に関する相談や、家庭内での養育等についてペアレント・トレーニングなどを通じて育ちを支える力をつける支援を行う。また、保護者の時間を確保するため、一時的なケアを代行することで、保護者が自信を持って子育てできるよう支援する。
参考:厚生労働省「放課後等デイサービスの現状と課題について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000806210.pdf
放課後等デイサービスの活動内容
放課後デイサービスは、障がいのある子どもを対象に、以下のサービスを提供しています。
- 自立支援と日常生活の充実を目指す活動
基本的な生活習慣を身につけ、将来的な自立をサポートします。遊びを通じて成功体験を重ね、自己肯定感を高めます。例えば、手洗いやうがい、消毒や検温をしたり、それぞれの子供が好きな遊びや宿題をしたりといった活動です。
- 創作活動
工作や音楽などを通じて表現の楽しさを体験し、豊かな感性を育みます。例えば、バランスボールを活用した身体スキルプログラム、お店屋さんごっこを活用した学習スキルプログラムといった活動です。
- 地域交流の機会の提供
地域のイベントやボランティアとの交流を通じて、社会経験の幅を広げます。例えば、地域にある福祉施設と連携してお正月や七夕、クリスマスなどの季節のイベントを行うといった活動です。
- 余暇の提供
長期休暇や休日に子どもが希望する活動を選択して楽しい機会を提供します。
子どもたちが健全に成長できるよう、学校や家庭では経験できない多様な体験を支援します。各活動は、子ども一人ひとりの特性や状態に合わせて提供し、学校との連携も重視します。
参考:厚生労働省「放課後等デイサービスの現状と課題について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000806210.pdf
放課後等デイサービスで働く人たち
放課後等デイサービスでは、人員基準が定められており、管理者や児童発達支援管理責任者、児童指導員や保育士、機能訓練担当職員(機能訓練を行う場合)の配置が必須です。
管理者は、施設の運営などの管理業務を行います。児童発達支援管理責任者は、個別支援計画の作成や支援の調整・評価を行います。児童指導員や保育士は、将来的な自立や社会参加のために必要な子どもの療育を中心に行います。
必要な資格には、児童発達支援管理責任者、児童指導員、保育士、社会福祉士などがあります。
今回のまとめ
放課後等デイサービスは、障がいや発達に特性のある6歳から18歳の子どもを対象にした福祉サービスです。サービス内容は、個別支援計画に基づく自立支援や日常生活の充実を目的とした活動で、子どもたちが家や学校以外の場所で必要な訓練を受けたり、友達を作ったりできる場を提供することで、子どもたちの健全な成長を支援します。