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2023.07.31

訪問介護員はどれくらい給料をもらえる?給料アップを目指す方法は?

訪問介護とは、自分だけの力では食事、排泄、入浴などの日常生活動作が難しくなってしまった方の自宅を訪問して援助する仕事です。お年寄りの役に立ちたいと思っていても、実際どれくらいの収入が得られるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、訪問介護の正社員と平均給料、アルバイトやパートで働いたときの収入、給料をアップする方法をご紹介します。

訪問介護の正社員の平均給料は?

厚生労働省が発表した「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」では、令和3年の訪問介護の平均給料は、常勤の場合31万4,590円、非常勤の場合20万1,120円となっています。常勤でも正社員ではないこともありますが、常勤をフルタイムの正社員として考えると、訪問介護の正社員の平均給料は31万円くらいと言えます。
ちなみに、常勤を正社員とした場合、「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」の計算式を当てはめると、訪問介護の正社員の年収は377万5,080となり、給与から税金や保険料などを引いた手取りの金額は、25万1,672円となります。
訪問介護員には、給与の他に「資格手当」「役職手当」「通勤手当」などがあり、支払われる金額は就業先によって異なるため、ここで紹介した平均給与額はあくまでも目安です。

訪問介護のアルバイトやパートの給料はいくらくらいになる?

訪問介護員は無資格で、アルバイトやパートで働くことも可能です。アルバイトやパートで働く場合の給料のポイントとして、次の2つがあります。

仕事内容で時給が異なる

仕事は「生活援助」「身体介護」のいずれかになるのが一般的で、それぞれの時給、仕事内容は次の通りです。なお、時給の目安は「厚生労働省 介護人材の確保と処遇の改善策について」を参考にしています。
・生活援助(時給1,200~1,400円程度)
食事の支度、掃除、洗濯、買い物などの援助を行います。
・身体介護(時給1,300~2,000円程度)
食事介護、排泄介助、入浴介助などを行います。

時給×実労働時間が給料

自宅から訪問先に直行してそのまま帰ることが可能なことが少なくありません。事業所へ行く必要はありませんが、給料は「時給×実労働時間」となり、アルバイトやパートでも、給料から税金と保険料などが差し引かれます。

訪問介護員で給料アップを目指すには

訪問介護員として仕事に従事しても、給料のアップを目指すことが可能。給料を増やす方法は、「長く勤める」「介護関係の資格を取得する」ことです。その理由は、「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」から分かります。

長く勤める

介護職員の給料は勤労年数によって異なりますが、厚生労働省の「介護従事者処遇状況等調査結果」によると、令和3年は令和2年と比較して給与が増えていることが伺えますので、長く勤めることが重要といえます。

勤続年数 令和3年 令和2年 給料アップ額

1年 277,350円 252,590円 24,760円
2年 287,560円 280,850円 6,710円
3年 299,970円 290,370円 9,600円
4年 300,180円 291,590円 8,590円
5年~9年 311,970円 305,550円 6,420円
10年以上 342,490円 337,160円 5,330円

資格の取得

介護職員は、介護関係の資格を取得すると、給料がアップするのが通常です。厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」による平均給料の違いは、次の通りです。
資格なし:271,260円
介護福祉士:328,720円
社会福祉士:363,480円
介護支援専門員:62,290円
実務者研修:307,330円
介護職員初任者研修:300,510円

今回のまとめ

「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、一般労働者の賃金(男女計)は30万7,400円となっているので、給与平均が約31万円の訪問介護員の給料額は、平均的です。訪問介護員はアルバイトやパートでも働くことも可能ですが、時給で見ると「身体介護」のほうが高くなります。訪問介護員は長く勤めることと介護関係の資格を取得することで、給料アップを目指すことが可能。仕事の種類によっては、なかなか収入が増えないこともありますが、訪問介護員は頑張っただけ収入を増やせるので、大変やりがいのある仕事と言えるでしょう。