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2023.09.06

介護支援専門員(ケアマネジャー)とは?

介護支援専門員は、ケアマネジメントの専門職種であり、介護サービスのトータル的なコーディネーターです。一般的にはケアマネジャー(ケアマネ)と呼ばれます。
介護保険を利用するためには、どのような目標のために、どのサービスを、どの程度利用するか、といった計画書を作成する必要があります。その計画書をケアプランといい、それを作成するのがケアマネジャーの主な役割です。
利用者や家族の置かれた状況を把握し、それに応じた各種サービス(訪問介護やデイサービス、施設、福祉用具など)の利用を計画するのですが、その際にそれらサービスを運営する事業者との確認や調整をおこなう必要もあり、総合的な介護の知識に加えて、コミュニケーション能力やコーディネート技能が求められます。
家族以外でケアプランを作成できるのはケアマネジャーに限られており、業務独占的な性質を持つ職種といえます。

ケアマネジャーの取得方法

ケアマネジャーになるには、大きくわけて2つのステップを踏む必要があります。
まずは、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格すること。そしてその次に「介護支援専門員実務研修」(87時間の研修)を受講して修了することです。

介護支援専門員実務者研修受講試験(ケアマネ試験)

受験資格

ケアマネ試験を受験するには、下記のいずれかの要件を満たさなければなりません。

(1)下記の国家資格を持ち、5年以上かつ900日以上の実務経験を有していること
医師/歯科医師/薬剤師/保健師/助産師/看護師/准看護師/理学療法士/作業療法士/社会福祉士/介護福祉士/視能訓練士/義肢装具士/歯科衛生士/言語聴覚士/あん摩マッサージ指圧師/はり師/きゅう師/柔道整復師/栄養士/管理栄養士/精神保健福祉士

ここでいう実務経験とは、国家資格を所持後の実務経験となります。無資格や初任者研修で従事していた期間は、実務経験として認められません。

(2)相談援助業務に従事し、5年以上(900日以上)の実務経験のある者
生活相談員・支援相談員・相談支援専門員・主任相談支援員事務従事者として相談援助の実務経験を有する方も、受験資格を得ることができます。
相談援助業務に従事している方は絶対数が少なく、そのため、ケアマネ試験の受験者は(1)の国家資格要件を満たして受ける方が多いです。その中でも、介護福祉士所持者の割合が一番多くなっています。

介護支援専門員実務研修

ケアマネ試験に合格した後に、次のステップとして都道府県ごとにおこなわれる介護支援専門員実務研修を受講する必要があります。この実務研修を受講しないと、ケアマネとして仕事をすることはできません。
実務研修は講義と演習を合わせて87時間以上あります。
修了試験もある研修ですが、難易度が高いわけではありません。ですがほとんどの方が普段の仕事をやりながら受講するかたちになるため、この期間中は、スケジュールや体調を管理することが必要となります。
実務研修を無事に修了した後は、都道府県に登録を済ませて介護支援専門員証を交付されることにより、ようやくケアマネジャーとしての業務が可能となります。
ですが、研修はこれで終わりではありません。介護支援専門員証には有効期限があります。介護支援専門員として業務を続けていくためには、5年ごとの有効期間内に更新研修を受講し、更新された新しい介護支援専門員証の交付を受ける必要があります。

未経験からケアマネジャーになるには何年かかる?

ケアマネ試験を受けるには、実務経験が必要です。その実務経験も、国家資格を所持してからカウントされるので、まずは国家資格を取得する必要があります。
最も受験生の割合が多い介護福祉士資格所持者を例に取ると、介護福祉士の国家資格を受験するために3年間の実務経験を積み(実務経験ルートの場合)、介護福祉士国家試験に合格した後に、さらに5年間の実務経験が必要となります。ですので未経験からケアマネジャーを目指すのは、最低でも8年間の実務経験が必要となります。

ケアマネ試験の合格率

直近5年間のケアマネ試験の合格率は、以下のとおりです。

開催年度 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
第21回(平成30年度) 49,332 4,990 10.1
第22回(令和元年度) 41,049 8,018 19.5
第23回(令和2年度) 46,415 8,200 17.7
第24回(令和3年度) 54,290 12,662 23.3
第25回(令和4年度) 54,406 10,328 19.0

平成30年度の10.1%を除くと、だいたい20%近くの合格率となっています。介護福祉士の合格率が70%くらいなので、介護系の資格試験では高い難易度となっています。
独学で試験を受けることも可能ですが、ケアマネ試験を受験する方はその多くが在職中であることを考慮すると、各スクールが実施している試験対策講座を受講することを強くおすすめします。

試験対策講座のすすめ

ケアマネ試験対策講座は、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修を開催しているスクールや、総合資格スクール、または個人講師なども開催しています。データに基づいた試験対策、効率的な勉強法などを教えてくれます。
内容や提供形式は、講座やスクールによって異なります。オンラインか通学、またはそのミックス、過去問対策や模擬試験の実施、苦手対策などなど、受講者を合格に導くためにさまざまなスクールが工夫をこらしていますので、検索して自分に最も合う講座を探しましょう。