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2023.08.08

中卒から介護福祉士になるためのルート

「介護の仕事は好きだけれど、中卒だからキャリアアップは諦めている」という方もいるかもしれません。介護業界は、必ずしも学歴とキャリアアップがリンクしないのが特徴です。
ここでは、介護の仕事をしながら知識やスキルを身に着けて、中卒からでも国家資格を取得できる介護福祉士の実務経験ルートと、より専門性の高い資格取得を目指すための方法についてご紹介します。

介護業界では学歴は関係ない

介助が必要になった高齢者の生活を支える介護業界では、高い学歴よりも介護の仕事が苦にならない忍耐力と、介護に必要な知識やスキルがある人が求められます。介護の仕事で役立つ資格は、介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士などがあり、いずれも学歴が必須条件にはなっていません。必要な研修を受け、実務経験を積むことで取得可能な資格のため、中卒でも確実にキャリアアップが可能です。
また、無資格から応募できる求人が多く、国の指導もあり資格取得のための支援がある職場がほとんどです。資格を取りやすい環境が整えられていますので、学歴に縛られずにキャリアを積んでいけますし、資格手当が充実している職場も多いため、資格を取得するモチベーションが高く保ちやすい業界だと言えるでしょう。

中卒でも介護職で働きながら受験資格を獲得する実務経験ルートがある

中卒で介護職として働き始めたら、まずは介護の現場での経験を積みながら「介護職員初任者研修」を受講しましょう。介護職員初任者研修は誰でも受講でき、講義や演習を通じて介護の業務に必要な基本的な知識やスキルを身に着けられます。
その後、さらにステップアップを図りたい場合は「介護福祉士実務者研修」がおすすめです。より専門的な技術を取得でき、介護福祉士実務者研修を受講して、従業期間が通算3年以上(1,095日以上)、かつ従業日数540日以上になったら、介護福祉士国家試験を受験する資格が得られるのです。
介護福祉士は介護職唯一の国家資格であり、この資格があると資格手当が付いたり、職場で役職に就く条件をクリアできたりします。業務上でも自分で判断して動けるようになるなど、スキルアップをしたい人にとって有用な資格です。

実務経験を積めば「ケアマネジャー」や「社会福祉士」も取得可能

介護福祉士を取得して、さらに実務経験を積むと介護保険サービスのケアプランを作る「ケアマネジャー」や、福祉全般の仕事ができる「社会福祉士」の資格も取得することが可能です。ケアマネジャーは、介護福祉士としての実務経験が通算5年以上(900日以上)で介護支援専門員実務研修受講試験を受け、合格できたら研修を受講して介護支援専門員の資格を取得します。
ケアマネジャーの業務は、一般的な介護業務とは異なる「相談援助業務」と呼ばれる内容の仕事です。この相談援助業務の実務経験が4年以上になったら、社会福祉士一般養成施設に1年以上通うと社会福祉士の国家試験を受験する資格を満たせます。さらに、社会福祉士の資格を取得すると、相談援助事業所の独立開業や、特別養護老人ホームの施設長になることも可能です。

今回のまとめ

介護業界では中卒でも実務経験を積みながら必要な資格を取得できますので、確実にキャリアアップを目指せます。無資格でも応募可能な求人が数多くありますので、まずは介護の現場で働き始めて、3年後に介護福祉士の国家資格取得を目指してみましょう。介護福祉士の資格があれば、キャリアの選択幅がぐんと広がります。