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2023.08.08
介護職の専門性とは?現場で求められる専門性やスキルについて
「介護職の専門性」と言われて、何を思い浮かべますか?技術や知識、倫理観など、介護職の現場で求められるものは数多く存在します。
ここでは、介護職が身に着けたい専門知識やスキルの特徴や傾聴力、介護職の倫理について解説します。
介護職が身に着けたい専門知識やスキルの特徴
日本介護福祉士会では、介護福祉士の専門性を「利用者の生活をより良い方向へ変化させるため、根拠に基づいた介護の実践と共に、環境を整備すること」と定義し、以下の3項目で整理しています。
・介護課程の展開による根拠に基づいた介護実践
・指導、育成
・環境の整備、多職種連携
この3項目を相互に循環させて行うことができるところに、介護士の専門性があると考えられています。
また、今後は医療依存度の高い高齢者でも在宅にて介護ケアを受ける方が増えてきます。そのため、介護職が身に着けなければいけないスキルは増えてくるでしょう。介護知識や介護技術はもちろん、医療技術、コミュニケーションスキルなど必要なスキルは少なくありません。
介護の仕事で大事なのは傾聴力
介護の仕事で大切なのは傾聴力です。一般的に、傾聴力と言うと話を聞くだけだと思われがちですが、介護の仕事ではただ話を聞くことだけを求められるではありません。しっかり相手の顔を見て、相手が何を伝えようとしているか受け入れる必要があります。日々利用者さんと向き合うにあたり、傾聴力は必須のスキルです。
傾聴力の鍛え方
介護士が傾聴力を磨くためには、日頃から積極的なコミュニケーションをとる、正しい言葉を身に着ける、適切な相槌を打つなどすると良いでしょう。また、利用者に良い印象を与えるために、明るく優しい表情や声を意識することも大切です。
傾聴する際に大切なのは、利用者の声を尊重する姿勢です。利用者と目線を合わせて、しっかりと話を聞きましょう。その際には、話を途中で遮らずに最後まで話を聞いてあげてください。利用者が本当に伝えたいことを引き出すスキルは、普段の介護業務でも必要なスキルです。
介護職は倫理を守らなくてはならない
日本介護福祉士会では、職業倫理を「専門職に期待される行動の倫理規範」と定義しており、「専門職がその期待に応え、実践すること」と定めています。日本介護福祉士会綱領では、前文に続き、以下の7つが掲げられています。
・利用者本位、自立支援
・専門的サービスの提供
・プライバシーの保護
・総合的サービスの提供と積極的な連携、協力
・利用者ニーズの代弁
・地域福祉の推進
・後継者の育成
それぞれに関する行動規範も定義されているので、正しい倫理観を身に着けるためにも参考にしてみてください。
今回のまとめ
今回は、介護職の現場で求められる専門性やスキルについて解説しました。介護士としての専門性を身に着けるためには、介護課程の展開による根拠に基づいた介護実践、指導・育成、環境の整備・多職種連携」の3項目を循環させて行う必要があります。
また、介護の仕事で大切なのは傾聴力です。しかし、ただ話を聞くだけでは十分ではありません。相手の顔をしっかり見て、相手が何を伝えようとしているのか受け入れることが大切です。
その他にも、介護職は倫理規範を守らなくてはなりません。介護職には多様な専門性やスキルが求められますので、一つひとつ確実に身に着けていきましょう。