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2023.08.10
介護職の福祉用具専門相談員に向いている人は?仕事のやりがいは?
福祉用具専門相談員は要介護者に最適な福祉用具を選定し、安全に活用できるよう使用方法を案内する福祉用具のプロフェッショナル。車椅子や介護ベッドなど、介護に欠かせない用具に精通した福祉用具専門相談員も、要介護者やその家族、そして介護現場で働くスタッフを支える重要な仕事です。
ここでは、福祉用具専門相談員に求められる能力とやりがいについて解説します。
コミュニケーションを取るのが得意な人が向いている
福祉用具専門相談員は、人と話す機会がとても多い仕事です。最適な福祉用具を選定するために、要介護者やその家族と直接話します。何に困っているのか、何をしたいのかに耳を傾けてじっくりと聞き取ることで、いくつかの選択肢の中から最適な福祉用具を選ぶことができるのです。
コミュニケーション能力の中でも流ちょうに話すトーク力より、人の話を聞くことのほうが重要。また、要介護者やその家族が信頼してくれるよう、共感する力も必要です。ただの作業としてヒアリングをし、福祉用具の提案をするだけでは要介護者や家族の問題が解決しない可能性があります。問題を抱えているけれど言いづらいと感じたり、我が儘になると思って遠慮したりする要介護者や家族も少なくありません。彼らが抱える問題を本当に解決するためには、信頼を得て話を引き出す必要があります。
周囲を観察できる能力も必要
福祉用具専門相談員には、観察力も求められます。福祉用具専門相談員は、福祉用具を提案したらそれで役目完了ではありません。福祉用具を導入した利用者のもとを訪問して、福祉用具がきちんと機能しているか、本当に最適であったかを観察する必要があるのです。
前述したように、要介護者やその家族は遠慮を感じて抱えている問題をなかなか話せないことがあります。福祉用具の利用に際し、利用者が無理をしていないか判断するのは福祉用具専門相談員の観察力です。
他の介護職と同じく一番のやりがいは利用者の感謝の言葉
福祉用具専門相談員は福祉用具を通じて、要介護者や家族が困っていることを解消し、やりたいと思っていることをできるだけ叶えます。福祉用具専門相談員が提案した福祉用具のおかげで介護の負担が減ったり、今までできなかった外出などができたりするケースも少なくありません。
福祉用具専門相談員が最もやりがいを感じる瞬間は、福祉用具を提案した利用者からの感謝。多くの介護職スタッフがそうであるように、感謝の言葉を貰うことを通じて誰かの助けになることができたと実感することが、やりがいを強く感じるとともに仕事に対するモチベーションに繋がるのです。
今回のまとめ
福祉用具専門相談員は、福祉用具の選定で要介護者や介護にあたる家族の問題を解消する仕事です。要介護者や家族がどんな問題を抱えているのかを聞き出すコミュニケーション能力や、導入した福祉用具が正しく機能しているかを判断する観察力が求められます。提案された福祉用具で希望が叶った利用者から寄せられる感謝の言葉は、最大のやりがいとなるでしょう。