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2023.08.10

介護職の新人時に犯しやすいコンプライアンス(法令順守)違反とは?

介護職も含め、社会ではコンプライアンスに関する基礎知識が求められます。コンプライアンスには、法令の他に事業所ごとに定められている社則、一般常識や社会通念も含まれているため、遵守するためにも幅広い知識が必要です。
ここでは、介護職においてどのような言動がコンプライアンス違反とされるのか、重要な部分をピックアップして解説します。

介護職の虐待や悪口は絶対にNG

介護職に従事する全ての人に求められる基本的な理念のひとつが「人格尊重義務」です。介護保険法に定められており、要介護者の人格を尊重して忠実に職務を遂行すべしと定められています。社会通念上も言えることではありますが、要介護者への虐待や悪口は絶対に行ってはなりません。
なお虐待とは、暴力を振るう「身体的虐待」の他、暴言や高圧的な態度で相手を萎縮させるような「心理的虐待」、性的な行為の「性的虐待」、判断力の鈍った要介護者を欺いて金品を搾取する「経済的虐待」といった種類があります。暴力だけが虐待ではありません。自分がこれらの行為に加担しないのはもちろんのこと、あってはならないことですが、目撃したら要介護者を守る行動を取るという固い決意をもって職務にあたってください。

コンプライアンス研修で取り上げる機会が増えているSNSによる情報漏洩

昨今、SNSへの投稿がきっかけとなって炎上し、大きなニュースとして扱われることがあります。SNSは身近な存在で、離れた人との交流や情報収集に有効なものですが、使い方を間違えると深刻な問題を引き起こしかねません。このような流れを受けて、新人向けコンプライアンス研修ではSNSに関する講義が増えています。
特に気を付けるべきは、情報漏洩です。学生時代、友人同士の写真を気軽に撮影してアップする習慣があった方も多いかもしれません。その感覚のまま仕事中に撮影した写真をアップするのは非常に危険です。万が一、利用者宅で撮影した写真をアップしてしまったとしたら、写真の位置情報や周囲の景観から住所を含めた個人情報が漏洩する可能性もあります。また、仕事について日記感覚でSNSに流した文章に機密が含まれているかもしれません。SNSは社会や事業所の一員、そして介護士として節度を守って使用してください。

利用者への愚痴があると信頼を一気に失う

利用者との付き合いが長くなり、ある程度気軽に話せるようになったとしても、利用者と介護士という関係であることを忘れてはいけません。むしろ、気軽に話せるようになってきたからこそ、言葉が原因で信頼を失う可能性もあるのです。
最も注意すべきなのは、利用者に対して事業所や他の利用者の愚痴を言ってしまうこと。愚痴には組織や個人の情報が含まれる他、「自分もよそで何か言われているのだろうか」という疑心暗鬼を招きかねません。愚痴を言うほど親しい関係だという意味で話したとしても、結果として相手の信頼を失ってしまうかもしれないのです。

今回のまとめ

コンプライアンスの遵守は全ての介護士に求められ、新人だからといって多めに見てもらえるわけではありません。コンプライアンスが利用者だけでなく、事業所や自分自身を守るものであることを理解して、日頃の言動やSNSの利用に注意することが大切です。