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2023.08.10

介護職におけるスーパービジョンとは?種類や実践方法

介護の現場で話題になっている言葉に「スーパービジョン」があります。略して「SV」と言われたりするのですが、言葉を聞いたことがあっても、実際にどのようなことをするのかピンとこない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、介護職におけるスーパービジョンの内容、種類や実践方法をご紹介します。

介護職におけるスーパービジョンとは?

スーパービジョンとは、医療や福祉、カウンセリングなどの現場で使われている助言・指導方法です。介護職におけるスーパービジョンとは、介護現場で対人援助を行う人が、自分の担当するケースについて管理者などの指導者から指導を受ける過程を指します。介護スタッフがチームリーダーから教えてもらうことをイメージすると分かりやすいかもしれません。
担当を任された利用者との間で抱えている悩みや課題を、第三者の視点から見てもらうことで新たな気付きが得られ、解決の糸口を探るきっかけを作るのがスーパービジョンの主な目的です。
スーパービジョンを行う人をスーパーバイザーといい、施設長・管理者・リーダー・教育担当者・外部研修講師などが該当します。課題に対してアドバイスしたり、定期的に面談してメンタル面をフォローしたりすることが役割です。
教えてもらう立場の人をスーパーバイジーと呼びます。

スーパービジョンには大きく5種類のやり方がある

スーパービジョンには大きく5種類のやり方があります。5つを組み合わせて実施することで、様々な効果が期待できるのです。

個別スーパービジョン

スーパーバイザーとスーパーバイジーが1対1の面談形式で行うため、個別案件を検討するのに向いています。

グループスーパービジョン

複数のスーパーバイザーと1人のスーパーバイジーで行うため、研修にも活用できます。それぞれの悩みを共有でき、いろんな気付きを促すことに役立つでしょう。

ピアスーパービジョン

同僚がスーパーバイザーとなって行うもので、リラックスした雰囲気で話しやすく、同僚への理解や共感が深まります。

ライブスーパービジョン

スーパーバイザーが現場に出向き、その場でアドバイスを行います。利用者と接しながら、具体的にアドバイスしてもらえるため、即効性が期待できるでしょう。

セルフスーパービジョン

自分自身がスーパーバイザーとなって、自分を振り返るスーパービジョンです。自分の行動を客観視することで、自己点検や評価を行います。

スーパービジョンの実践方法と実施時の注意点

スーパービジョンでは、事前に課題を明らかにした上で面談を行います。悩みや不安を受け止めたうえで、異なる視点での代替案を提供するなどして、気付きを促しながら今後取り組むべきことを話し合います。
スーパーバイザーは、非難したり、一方的に指示したりすることがないように心がけましょう。後輩や同僚の悩みに共感しながら適切な助言を行い、不安を和らげることが求められています。
助言をもらうスーパーバイジーは、自分がどんなことに困っているのか、自分が望んでいるものは何かを整理しておくのがポイントです。ス―バーバイザーからもらったアイデアの中からどれを選び行うかは、自分で決める必要があります。

今回のまとめ

スーパービジョンでは、問題点を明確にした上でアドバイスをもらい、自分で考えながら答にたどり着かなくてはなりません。視点を変えると気付きや発見があり、介護職として着実に成長できるのがスーパービジョンのメリットです。同僚同士で気軽に行えるピアスーパービジョンから始めてみるのも良いかもしれません。