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2023.08.10
一般教育訓練給付金とは?対象となる介護職の資格は何がある?
近年、少子高齢化が進んでいる影響から介護職員の需要が高まっています。一方で、介護職員を育成するための教育訓練には大きなコストがかかるのが大きな課題です。そこで、政府は介護職員の教育訓練を支援するため、特定一般教育訓練を創設しました。
ここでは、特定一般教育訓練を始めとする、教育訓練給付制度の概要や給付金の対象となる介護職の資格について解説します。
教育訓練給付制度とは教育訓練施設に支払った一部を国が支給する制度
教育訓練給付制度とは、職業訓練や資格試験の養成校、通信教育などの厚生労働省が指定する講座を受講した場合に支払った学費の一部が支給される給付金です。この教育訓練給付制度は、平成10年に設立した給付金制度であり、能力開発の取り組みや中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定や再就職の促進を目的に設立されました。
対象となる講座は約1万4,000講座もあり、対象となる講座は教育訓練給付制度の検索システムを利用することで誰でもチェック可能です。
教育訓練給付制度の種類は3つ
教育訓練給付制度には、主に「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」、そして「一般教育訓練」の3つがあります。
「専門実践教育訓練」とは、中長期的なキャリア形成を主な目的とし、看護師や准看護師、助産師や保健師、社会福祉士のような講座を対象にした給付金制度です。大学院や大学、専門学校の課程も制度の対象となるケースがあります。
「特定一般教育訓練」とは、業務独占資格などの取得を目的とした支援制度で、上限20万円(受講費用の40%)が支給されます。対象となる講座の例は、介護初任者研修や大型自動車第一種、税理士などです。
最後の「一般教育訓練」は、上限10万円(受講費用の20%)が受講者に支給される給付金制度です。受給対象の条件として、雇用保険の被保険者期間が3年以上の方、初めて制度を利用する場合は1年以上で対象となります。
一般教育訓練給付金の対象となる講座は、英語検定や簿記検定、ITパスポート、大学院などの課程などです。
介護職員初任者研修や介護福祉士などが該当
介護に関する資格取得を目指す場合は、教育訓練給付制度の「特定一般教育訓練」が該当します。介護職の資格のうち「介護福祉士」や「介護職員初任者研修」などが給付金の対象となります。具体的な支給条件や対象資格は自治体や都道府県によって異なるケースもありますので、事前に確認してください。
今回のまとめ
今回は、介護職の資格取得を目指す方に知っておいていただきたい教育訓練給付制度についてご紹介しました。特定一般教育訓練では、介護福祉士や介護職員初任者研修などが給付の対象となりますので、取得予定の方はぜひ積極的に活用してください。
受給資格や条件などは自治体や都道府県によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。介護業界に興味がある方や介護職としてさらなるステップアップを目指す方は、ぜひ給付金制度を活用しながらスキルアップしてみてはいかがでしょうか。