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2023.08.10

介護事務管理士試験とケアクラーク技能認定試験における試験範囲の違い

介護事務には複数の民間資格があり、代表的なものに「介護事務管理士試験(以下、介護事務管理士)」と「ケアクラーク技能認定試験(以下、ケアクラーク)」があります。全国の介護施設で通用する資格で、介護保険制度の知識が深まるとあって、現場で働く介護職員で取得する方も少なくありません。
ここでは、2つの資格試験内容の違いについて詳しくご紹介します。

介護職員が把握しておきたい介護事務管理士とケアクラークの違い

介護事務の資格において、介護保険に関する知識が求められます。介護事務は介護給付費明細書「レセプト」を作成する業務が主な仕事で、介護報酬制度は3年ごとに法改正されるため、常に新しい情報を理解して事務を行わなければなりません。
介護事務管理士とケアクラークはいずれも、介護事務に必要な知識と技能を評価する点で共通していますが、主催団体や試験実施の回数、試験内容などが異なります。
介護事務管理士は、JSMA(株式会社技能認定振興協会)が主催する資格で、試験は年12回(毎月の第4土曜日翌日の日曜日)実施されています。
ケアクラークの主催団体は日本医療教育財団で、試験は年3回(5月、9月、1月の日曜日)です。

介護事務管理士試験とケアクラーク技能認定試験は試験範囲が異なる?

ユニークなのは、介護事務管理士もケアクラークも、自宅で受験する点です。郵送で送られた試験問題を解いた後、試験問題と解答用紙を試験日翌日までに、簡易書留など発送記録が残る方法で返送します。丸暗記で合格する資格ではないため、資料を持ち込んでの受験も可能です。
介護事務管理士の試験は、学科(択一式10問)と実技から構成され、法規(介護保険制度と介護報酬の請求)と介護請求事務(介護給付単位数の算定、介護報酬明細書の作成、介護用語)が出題されます。実技試験は全6問あるレセプト点検問題の中から2問を選択して、答える形です。学科・実技とも約80%以上を取ると合格できます。合格率は70%です。
一方、ケアクラークは、学科試験(択一式25問)と実技試験で構成され、介護事務知識が出題されます。実技試験は介護報酬請求事務、介護給付費明細書作成が2問です。学科・実技各々の得点率70%以上で合格です。合格率はこちらも70%となっています。

介護職事務の資格で有名なケアクラークと介護事務管理士

介護事務管理士は、法規と介護請求事務が試験範囲で、専門的知識に関する問題が主に問われるのに対し、ケアクラークでは、それ以外にコミュニケーションや老人・障害者の心理、医学一般の知識なども含まれ、幅広い分野から出題されます。
介護事務管理士は介護事務のスペシャリストとして活躍したい方向けで、ケアクラークは介護初心者で、介護全般に知識を身に付けたい人向けと言えるでしょう。

今回のまとめ

介護施設に介護事務職として就職しても、人手不足のときに介護現場のサポートに入ることもあります。これから介護の仕事に就きたい人は介護事務管理士もしくはケアクラークの資格を取得しておくと、評価が高まるでしょう。頑張ればダブルで合格することも可能ですので、ぜひ挑戦してみてください。