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2023.08.10
2024年に義務化される認知症介護基礎研修の対象者・内容・免除条件
認知症介護基礎研修は、高齢化が進む日本にとって重要な知識やスキルです。特に、近年では認知症患者が増えており、その対応の難しさから無資格者や未経験者では介護が困難になりました。その課題を計決するために、認知症介護基礎研修が実施されることになったため、ご自身が該当している場合は、早めに受講しておくと良いでしょう。
ここでは、認知症介護基礎研修の対象者や内容、免除条件について解説します。
介護職なら押さえておきたい認知症介護基礎研修とは?
認知症介護研修は、無資格者や未経験者が、認知症に関する基礎知識やスキルを講習と園主を通じて学ぶための研修です。
日々、認知症の患者さんと接していると「なぜこういう行動をするのだろう」「このような時はどのような対応をしたら良いのだろう」と、不安や疑問を感じる場面も多いかもしれません。
研修と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、日頃現場で身につけた経験を論理的に裏付けしてもらえたり、日々の介護の中で抱えていた課題を解消したもらえたりする機会ととらえてください。研修を受けることで、スキルアップや資格取得の学習にも繋がるので、ステップアップの場と考えると良いでしょう。
認知症介護基礎研修の対象者や内容は?
認知症介護基礎研修が義務化された理由は、高齢化とともに認知症患者数の増加が見込まれ、認知症介護の知識やスキルを保有している介護人材が必要になったためです。
対象者は、介護保険施設や事業者などに従事する介護職員で、医療や福祉関係の資格を有さない無資格者です。
研修では、認知症の人の理解と対応の基本、認知症ケアの実践方法や留意点などを学べます。カリキュラムは講義と演習の3時間ずつで組み立てられており、トータル6時間なため、1日で全てのカリキュラムが終了します。
また、テストや修了試験が一切なく、受講すれば受講証明書がもらえるため、難易度は高くありません。
一定の条件を満たした介護職員は受講が免除される
一方で、下記の資格を所有している方は認知症介護基礎研修が免除されます。
・ケアマネージャー
・実務研修修了者
・介護職員初任者研修修了者
・生活援助従事研修修了者
・介護職員基礎研修課程修了者
・訪問介護員養成研修一級課程、二級課程修了者
・社会福祉士
・看護師
・准看護師
・医師
・薬剤師
・歯科医師
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・精神保健福祉士
・栄養士
・管理栄養士
・あん摩マッサージ師
・はり師
・きゅう師
また、保有資格だけでなく下記の条件も義務化の対象外です。
・すでに認知症介護実践者研修、認知症介護実践リーダー研修、認知症介護研修などを終了している
・福祉系高校で認知症に係る科目を受講している(卒業証明書必須)
・養成施設で認知症に係る科目を受講している(卒業証明書と履修科目証明書必須)
・人員配置基準上、従業員として算定される従業員以外の者や、直接介護に関わらない者
上記の条件のいずれかを満たしていれば、認知症介護基礎研修が免除されるため、確認してください。
外国人職員でも、従業員の人数に算定されており、直接介護に関わる方は、在宅資格に関わらず受講対象になります。
今回のまとめ
本記事では、認知症介護基礎研修の対象者や内容、免除条件について解説しました。認知症患者が増え続けている現代において、認知症介護基礎研修は重要な知識やスキルを習得する機会です。テストや修了試験はなく難易度も高くないため、該当する方は必ず研修を受けることをおすすめします。