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2023.08.10

介護現場が抱える定着率アップの課題解決が図れる「メンター制度」とは?

日本は超高齢化社会に突入するため、介護人材の人手が常に足りないのが現状です。そこで、今いる人材をなるべく離職させないための方法として、「メンター制度」が注目されていることをご存じでしょうか。
ここでは、メンター制度の特徴やメリット・デメリット、導入する流れについて解説します。

一般企業で広く採用されているメンター制度は介護職でも利用できる

メンター制度とは、「メンターと呼ばれる業務上の知識や経験豊富な先輩社員」「メンターと呼ばれる後輩社員」が1対1の関係を築いたり、メンターがメンティの悩みなどを支援したりする制度です。
メンターには優れた指導者や助言者の意味があり、基本的にメンティの直属の上司以外に当たる方がメンターになります。そのため、メンティは業務への影響を考えず、安心してメンターに相談することが可能。つまり、メンター制度は職場で無理なく人材を育成できる方法なのです。
日本はこれから超高齢化社会を迎えるため、介護人材の確保は優先して行いたいところです。早期離職を防止して安定した労働力を確保するためには、信頼関係の構築や安心して働ける環境が重要で、それらを実現できるメンター制度は介護現場で注目を集めています。

介護職の現場にメンター制度を導入するメリット・デメリット

ここからは、介護職の現場にメンター制度を導入するメリットとデメリットをご紹介します。デメリットについては、できる限り解決できる環境を整えることが大切です。

導入するメリット

メリットは下記の5つです。
・新人や若手の介護スタッフの不安解消・軽減に期待できる
・介護スタッフのストレス軽減に繋がる
・介護スタッフのモチベーションやスキルが向上し、キャリア形成にもつながる
・介護スタッフ間のコミュニケーションの活性化や人間関係の改善が期待できる
・離職率の改善に期待できる

導入するデメリット

デメリットは下記の3つです。
・メンターの業務負担が増えてしまう
・複数の人がメンターになる場合、人によって教え方や利用者への接し方が異なるため、トラブルになることがある
・メンターと新人職員の相性が悪いと信頼関係が築けない可能性がある

介護現場にメンター制度を導入する流れ

メンター制度を導入する流れを解説します。新人職員が定着できるような職場環境を作るために、下記の5ステップを実践してください。

早期退職してしまう原因を探る

早期退職の原因は、人間関係の問題や職場の理念・運用の在り方への不満、収入に関する不安など人によって様々です。新人職員にヒアリングするなどして、原因を探っていきましょう。

運用ルールを設定する

運用してからトラブルが生じないためにも、運用の前にルールを説明し、そのルールを必ず守るように定着させることが重要です。ここでの意識が低いと、導入したとしても失敗してしまう可能性が高くなります。

実施計画を立てる

実施計画を立てるために、実施する教育内容や期間などを決めましょう。エニアグラムを作成し、新人職員のタイプや関わり方を理解していきます。

メンター選び

信頼関係によって、制度が上手くいくかいかないかが決まります。加えて、適性のある人材選びが重要です。

期間終了時の結果状況を把握する

計画期間が終了したら、新人職員がどの程度定着しているかを把握して、アンケートや面談などを通じ課題があれば、今後に向けて改善できるようにします。また、新人職員の成長カードにより、達成状況を把握してください。

今回のまとめ

今回は、介護現場の課題である離職率の高さを解決できるメンター制度について解説しました。メンター制度は、適切な人選をすることで効果を発揮するため、離職率の課題を解決したい施設は導入を検討してみてはいかがでしょうか。