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2023.08.10

介護施設において注意すべき感染症は?様々な感染症に注意が必要

介護施設を始め、人の命を預かる現場で注意すべきなのが、感染症です。一人でも感染症に罹ってしまうと、そこから他の利用者や職員などにも感染してしまい、最悪の場合施設自体が機能しなくなってしまう可能性もあります。感染症には様々な種類がありますが、特にどのようなものに注意すべきなのでしょうか。ここでは、介護施設において注意すべき感染症と予防法について解説します。

クラスターの発生で介護崩壊に陥る新型コロナウイルス

まず気を付けたいのは、新型コロナウイルスです。新型コロナウイルスは2020年から猛威を振るい始めた感染症。その症状は人によって異なりますが、喉の痛みや咳など呼吸器系に症状が現れやすい傾向にあります。重症化すると集中治療室での治療が必要になる他、最悪の場合は死に至る場合も。免疫力の低い高齢者は重症化するリスクが高くなるので、介護施設においては特に注意したい感染症です。
新型コロナウイルスは感染力も高く、ひとりが感染してしまうとそこから他の利用者や職員まで罹ってしまい、大規模なクラスターが発生する可能性もあります。クラスターが発生した場合、人手不足になり介護施設が機能しなくなってしまいかねません。介護施設では利用者と介護職員の接触が多く感染症の広がるスピードが速いので、施設の除菌や手洗いなどを徹底して行い、新型コロナウイルスの予防に努めましょう。
もしひとりでも感染者が出た場合は、クラスターにならないよう個室に移動させる、濃厚接触者の検査を行うなど、迅速な対応を行ってください。

高齢者にとって厄介な季節性ウイルスのインフルエンザとノロウイルス

集団感染という意味では新型コロナウイルスと同様に気を付けたいのが、インフルエンザやノロウイルスといった季節性ウイルスによる感染症です。インフルエンザは悪化すると肺炎などの合併症になり、死に繋がるケースも少なくありません。インフルエンザは飛沫感染が主なので、疑いのある人や周囲の人はマスクを着用することで感染を防げます。また、インフルエンザは予防接種もあるので、毎年時期が来たら必ず受けてください。
一方、ノロウイルスは胃腸炎の一種で寒い時期に流行りやすい感染症です。胃腸炎なので便が緩くなるなどの症状はありますが、人によって異なります。感染力はかなり強いので、広めないためにも予防はしておきましょう。ノロウイルスの場合、接触感染により他の人に移ってしまうので、感染者の触ったもの、吐瀉物などに触れる場合は手袋等で防護し、その後徹底した消毒が必要です。

白癬や尿路感染症なども介護職でよくある感染症

介護施設では多くの利用者が日々生活をしており、大きな家の中で共同生活をしていると言っても過言ではありません。そのため、全員を毎日入浴させることは難しく、入浴は週に何回と決まっている介護施設も少なくありません。そんな介護施設では、白癬や尿路感染症などに罹る利用者も多いのです。
これらの感染症の原因は、ズバリ清潔さを維持できていないため。入浴できない日は陰部や手足をしっかりと拭き、清潔に保てるようにすることで対策は可能です。

今回のまとめ

多くの利用者が生活している介護施設では、利用者の命を守るためにも季節性ウイルスや尿路感染症などに注意しなくてはなりません。特に2020年から流行り始めた新型コロナウイルスは感染力も高く、高齢者が罹ってしまうと重症化のリスクがあります。いずれも消毒や手洗いなどを行うことで予防の対策は可能です。流行ってしまってからではなく、罹る前の予防を心がけましょう。