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2023.08.10

介護職に従事する人は知っておきたい聴覚障害者に対する介護方法

介護職に従事する方が、聴覚障害者の方に対して適切な介護を行うために知っておくべき方法は複数あります。
ここでは、聴覚障害者の方を介護する際に気をつけるべきポイントをご紹介しますので、介護従事者としてのスキルアップのためにぜひ参考にしてください。

聴覚障害者に適したコミュニケーション技術がある

聴覚障害者の方と接する際のコミュニケーションする際の手段として、筆談や口話、手話や指文字などが挙げられます。特に、手話や指文字は、聴覚障害者の方たちにとって重要なコミュニケーション方法であることから、介護者として手話や指文字の基本的な知識を学ぶことが大切です。
指文字では、50音をすべて指の動きで表現します。手話を覚えるよりも簡単に覚えられますが、あまり多用しすぎると読み取りづらくなるため注意が必要です。介護する上で覚えておくと便利な手話をいくつかマスターしておくだけで、意思疎通しやすくなるでしょう。
「おはよう」「こんにちは」などの挨拶をはじめ、「お願いします」や「わかりました」、そして「ごめんなさい」など基本的な手話を覚えておくことをおすすめします。

大きくゆっくりはっきり発音する

聴覚障害者の方に介護中に話しかける場合は、まず立ち止まって、相手の方の前方に回り込んで対面する位置に立ちましょう。複数人で同時に話しかけると、誰に注目したら良いのか混乱してしまうため、なるべく一対一で会話できる環境を整えてください。
そして、表情を見せたり、視線を合わせたりしながら、口の形がはっきりとわかるように大きくゆっくりと、そしてはっきり発音してください。聴覚障害者の方は、発話者の口の動きを読み取って、何を話しているかを理解します。
会話を始める際も、まずは話のテーマや要点を先に伝えてください。そうすることで、話の内容がより頭に入りやすくなります。
聴覚障害者の方と接する際は、心理的援助を行いながら、相手の主張や困りごとに対して丁寧に聞くことが重要です。聞こえないことによって発生する事故を未然に防ぐためにも、日頃からの密にコミュニケーションを取っていきましょう。

周囲雑音を考慮する

聴覚障害者の方とコミュニケーションを取る際は、なるべく騒音や雑音がない環境を整えることが大切です。例えば、窓やドアを閉めたり、テレビやラジオがついている場合は電源を落としたりすることが、聴覚障害者の方とコミュニケーションを取る際に必要な前提条件と言えるでしょう。
補聴器をつけて生活している聴覚障害者の方にとって、周囲の雑音は大きなストレスになりかねません。一般的な補聴器は、人の声だけでなく、周囲の音も拾ってしまうため、周囲の方たちが最大限配慮してください。

今回のまとめ

聴覚障害と一言で言っても、一人ひとりの抱える生活上の困難さやコミュニケーションの取り方は多種多様です。まったく声が出せない人、声を出して話せる人、そして手話を第一言語にする人など、介護する方の状況に合わせて、必要なコミュニケーション手段や方法を考えていくことをおすすめします。