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2023.08.10
介護職資格の同行援護従業者養成研修とは?学習内容や受講時間について
同行援護従業者養成研修を修了すると、同行援護従業者として働くことができ、ご自身のスキル・キャリアアップにも大きく貢献します。
ここでは、実際の同行援護従業者養成研修の概要を始め、具体的な学習内容と学習時間まで解説しますので、ぜひ参考にしてください。
介護職なら知っておきたい同行援護従業者養成研修とは
視覚障がいによって移動することが難しい方に対して外出時に同行したり、外出時において排泄・食事など必要な援助を行う人のことを「同行援護従業者」と言います。その他、代読・代筆・情報支援など視覚障がい者が自立した生活をするために介助することも仕事の1つです。
この同行援助は平成23年に障害者自立支援法改正が行われ、移動支援事業の中において重度視覚障害者に対する個別支援として創設されました。これらの支援を行うために必要なのが「同行援護従業者養成研修」の修了です。
なお、2018年4月以降は同行援護を提供する事業所のサービス提供責任者は、研修を修了しておく必要があります。
同行援護従業者養成研修には一般課程と応用課程がある
研修は「一般課程」「応用課程」に分類されます。
一般課程は、「介護職員初任者研修」「介護福祉士」などの資格の必要性がなく誰でも受講が可能です。研修を修了することで視覚障がい者の外出介助を行えます。
一方、応用課程を受講するためには、一般課程養成研修を修了しておかなければなりません。
その他にも、ガイドヘルパー研修である「移動支援従業者養成研修(視覚障害課程)」の資格を取得している方も対象となり、研修を修了することにより、同行援護の介護事務所でサービス提供責任者となることが可能です。
一般課程と応用課程の学習内容と学習時間
研修は都道府県・専門学校などで開催されており、学習内容と学習時間は異なります。
具体的には、一般課程は3日間で構成され、講義科目12時間と演習科目8時間の合計20時間です。下記のようなカリキュラムで視覚障害の疾病・心理・制度・サービスまで学習します。
・視覚障害者(児)福祉の制度とサービス
・障害・疾病の理解①
・障害者(児)の心理①
・同行援護の制度と従業者の業務
・代筆、代読の基礎知識
・情報支援と情報提供
・同行援護の基礎知識
・基本技能
・応用技能
一方、応用課程は2日間で構成され、講義科目2時間と演習科目10時間の合計12時間です。下記のカリキュラムを通して実践的な介助スキルを学びます。
・障害・疾病の理解②
・障害者(児)の心理②
・場面別基本技能
・場面別応用技能
・交通機関の利用
研修は各自治体、実施事業所などによって開催時期が異なるため注意が必要です。
今回のまとめ
同行援護従業者は、視覚障がい者の外出を手助けするための資格です。一般的に介護職の利用者さんの多くは高齢者ですが、同行援護従業者の対象者は若い方など幅広い年齢層になるため、資格を取得することで自分のスキル・キャリアアップに繋がります。
また、障がい者施設や介護施設等での勤務を希望される場合においても、同行援護従業者を雇うことで施設側に報酬の加算を受けられるため転職時に有利になる可能性もあるため、この機会に一度資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。