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2023.08.10

福祉用具使用における必須条件は?福祉用具専門相談員の資格が必要な理由

福祉用具は、高齢者や障がい者が生活しやすいよう身体機能の低下を補うための道具です。適切に使用すると便利なものですが、頼りすぎると身体機能の低下を招くリスクがあります。福祉用具を使用する場合は、利用者に合う使用計画が立てられる正しい知識を持った人が対応しなければなりません。2015年介護保険制度の改正によって、福祉用具専門相談員の資格が変更されました。ここでは、福祉用具専門相談員の重要性や資格取得について解説します。

介護職の介護保険制度においては最低2名以上の配置が義務化されている

2015年に改正された介護保険制度により、介護保険の指定を受けている福祉用具貸与及び販売事業所では、必ず最低2名以上の福祉用具専門相談員の資格を持つ人を配置しなければいけなくなりました。
介護保険制度改正前は、ホームヘルパーの1級または2級を持つ人、介護職員基礎研修の1級または2級を修了している人、介護職員初任者の研修を修了している人も福祉用具の取り扱いができました。しかし、施行以後は福祉用具専門相談員の資格を取得した人でなければ福祉用具を使用できません。

介護職において福祉用具専門相談員の存在が重要な理由

なぜ、介護職で福祉用具を使用する場合に、福祉用具専門相談員の資格が必要なのか具体的に解説します。

用具選別のための知識

福祉用具は介護保険の給付対象となっています。しかし、要介護認定の認定度合いによって借りられる福祉用具が限られます。そのため、軽度の認定を受けた人が使用できる福祉用具を効率的に使うためには、正しい知識を持った福祉用具専門相談員に相談する方が安心です。
福祉用具貸与・販売事業は、使い方のアドバイスだけではなく利用する人一人ひとりに介護保険に見合った福祉用具を選別してあげる業務もあるため、福祉用具専門相談員が必要になります。

正しく使用するための知識

身体機能の低下がある障害者や高齢者が福祉用具を使用すると、より快適な生活をしやすくなります。しかし、福祉用具の使い方が間違っていたり、頼りすぎたりするとさらに身体機能の低下を招くリスクもあります。
福祉用具を使用するにあたり、正しい知識と適した使用計画が不可欠であり、福祉用具専門相談員の資格を持つ人がカギを握ります。
福祉用具は使う前に用具を選ぶことが重要なだけではなく、利用者の使用環境に応じて福祉用具の調整を行わなければいけません。また、安全に快適に使用するためには、定期的に利用者宅へ訪問し、ヒアリングや用具の調整なども必要です。
場合によっては福祉用具の再選定を行うこともあるので、専門的な知識や技術を持った人が対応するべきなのです。

福祉用具専門相談員の資格を取得するには

福祉用具専門相談員は、利用者へ適した福祉用具を提案したり使い方を直接指導したりする仕事を行います。
福祉用具専門相談員になるためには、指定された講習を50時間受講しなければなりません。その後、修了試験に合格すれば認定されます。他の介護の資格よりも受講時間が少なく比較的取得しやすいので、介護サービスの仕事をする人は取得しておいて損はないでしょう。

今回のまとめ

福祉用具は身体機能の低下を補うための道具で、高齢者や障害者が必要とします。介護保険制度改正により、福祉用具貸与・販売事業所には必ず最低2名以上の福祉用具専門相談員の資格を持つ人が在籍していなければなりません。
福祉用具専門相談員の資格は比較的取りやすく、仕事の場を広げたりキャリアアップに繋げたりできるので、取得するメリットがある資格と言えるでしょう。