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2023.08.16

実は失礼?介護職としての現場での正しい言葉遣いとは

言葉遣いは相手を不快にさせないための基本です。しかし、相手の年齢や立場などによって適切な言葉遣いは異なります。そのため、正しい言葉遣いを意識していても、知らず知らずのうちに間違った表現をしてしまうことも少なくありません。
ここでは、介護職の現場での適切な言葉遣いに焦点を当て、詳しく解説します。

介護職は敬語を使った言葉使いが基本

介護施設の利用者は介護職員よりも年齢が上の場合が多いため、介護職の現場では敬語を使った言葉遣いが基本となります。敬語には3つの種類がありますので、正しい言葉遣いを選ぶためには、それぞれの敬語の違いをしっかりと理解しておくことが重要です。
・丁寧語:「です」「ます」「ございます」など、相手に対して丁寧に表現する敬語
・尊敬語:「いらっしゃる」「召し上がる」など、相手を直接尊敬して敬意を表す敬語
・謙譲語:「申し上げる」「伺う」など、自分を謙遜して相手を高めて敬意を表す敬語
敬語は先輩と利用者の会話を聞くことで自然に身につくこともありますが、先輩であるからといって必ずしも正しい敬語を使っているとは限りません。正しい敬語を身につけるためには、介護職に特化したマナー講座に参加したり、書籍を購入して学習したりすることをおすすめします。

タメ口や馴れ馴れしい言葉使いはなるべく控える

利用者との会話では、分かりやすい説明を心掛けることが重要です。しかし、分かりやすさを求めるあまり、失礼な言葉遣いになってしまうこともあります。具体的に控えるべき言葉遣いは次の4つです。
・タメ口や馴れ馴れしい言葉遣い
「だよね」「でしょ」など、友人同士のような言葉遣いです。利用者の中にはタメ口で話すことで安心感を得る方もいますが、適切な距離感を保つためにも馴れ馴れしい言葉遣いは原則控えましょう。
・赤ちゃん言葉
高齢者の中にはわがままを言ったり、子どものような行動をしたりする方もいますが、利用者を子ども扱いするような赤ちゃん言葉は不適切です。
・はやり言葉
利用者が理解できなかったり、誤解やトラブルの原因になったりする可能性があるため、注意が必要です。
・命令口調
利用者を怖がらせたり、威圧したりするような言葉遣いも適切ではありません。利用者とのコミュニケーションは、共感や尊重の気持ちを持ちながら行いましょう。

敬語でゆっくり話すと利用者さんから好まれる

敬語を使用する際でも、話し方や声のトーンによって相手に与える印象は変わります。介護の現場では、以下のような話し方が好まれます。
・話を簡潔にまとめ、ゆっくりと話す
話を簡潔にまとめることで利用者が理解しやすくなるだけでなく、業務の効率化も図れます。高齢者は理解力や判断力が低下する場合があるため、ゆっくりと敬語で話すことに心掛けてください。
・利用者に寄り添った話し方を意識する
敬語で丁寧に話すだけでなく、利用者の体調や状況に配慮した話し方も必要です。利用者に寄り添い、利用者の話に耳を傾けることで信頼関係を築きやすくなります。
・声の大きさとトーンに気を配る
老齢になると聴力が低下するため、通常の声や低いトーンでは利用者が理解しにくい場合があります。利用者の聴力に合わせて声の大きさを調節し、高めのトーンで話すことが大切です。

今回のまとめ

介護職の現場も、通常のビジネスと同様に敬語が基本です。タメ口や馴れ馴れしい話し方、利用者が理解しづらいはやり言葉、赤ちゃん言葉は使うべきではありません。また、丁寧語、尊敬語、謙譲語を正しく使い分ける必要もあります。上記を踏まえた上で、利用者の体調や状況に合わせて、声の大きさやトーン、話すスピードも調節しましょう。