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2023.08.16

介護職で役立つ生活援助従事者研修とは?資格でできることは?

以前までは、介護職員初任者研修が介護資格におけるキャリアアップのスタートラインでしたが、2018年から生活援助従事者研修が開始され、介護知識のない方でも取得しやすい資格として位置づけられるようになりました。ここでは、今注目の生活援助従事者研修についてご紹介します。

生活援助従事者研修は訪問介護の基本的な資格

訪問介護事業所で掃除・洗濯・ごみ出し・買い物代行などの生活援助サービスを行うための研修で、2018年4月に創設された訪問介護の基本的な資格です。
研修を受講することにより、訪問介護の生活援助業務を行うにあたって必要な、介護の基本知識・コミュニケーション技術・老化や認知症への理解・職務の理解など基礎的な知識を学ぶことができます。介護分野が未経験でも受講することができ、介護のことを一から学べるスタート資格です。

研修期間が短く短期間で取得可能

都道府県ごとに年数回程度実施されており、学習時間は約59時間と短時間で取得できます。また、近年では、受講者の負担を軽減するために、59時間のカリキュラムのうち29時間は通信学習で受講することが可能です。
受講料は3,000~30,000円程度となっており、自治体や実施事業者ごとによって金額は異なります。受講するにあたって、自治体によっては補助金制度を設けている場合もあるので、事前に確認することが重要です。
取得期間は個人によって異なりますが、約3ヵ月程度で取得でき、取得することで掃除・洗濯など日常生活の援助を、要介護者や家族に代わって行う「生活援助」が行えます。
また、生活援助従事者研修を受講すれば、訪問介護の人員配置基準に含めることができるため、人材を採用するにあたって、生活援助従事者研修の重要性は今まで以上に高くなると予測されます。

介護職員初任者研修資格取得へステップアップできる

介護の資格で、生活援助従事者研修の次のステップアップは「介護職員初任者研修」です。
生活援助従事者研修資格を取得すると、「生活援助」は行えますが、食事介助・入浴介助・排せつ介助・歩行介助など身体に触れて行う介助である「身体介助」は行うことはできず、介護職員初任者研修の資格取得が必要です。
そのため、訪問介護員として身体介護・生活援助など必要な支援を一通り一人で行うためには介護職員初任者研修の資格が重要になります。
そんな介護職員初任者研修ですが、生活援助従事者研修の研修時間が59時間であるのに対し、介護職員初任者研修の研修時間は130時間と2倍以上の研修時間が必要です。
しかし、生活援助従事者研修の修了者が介護職員初任者研修を取得する場合は、すでに受講した59時間分の研修内容は免除となるため、130時間の研修時間のうち、残りの71時間分を履修することで、介護職員初任者研修の取得ができます。そのため、ステップアップとして最適な資格と言えるでしょう。

今回のまとめ

生活援助従事者研修は、介護に関する基礎知識を比較的短時間で学べるため、訪問介護の基本的な資格として最適です。今後、国内は今まで以上の高齢化社会となるため、資格の重要性は高くなると予測されます。しかし、生活援助従事者研修の資格を取得しても掃除・洗濯・ごみ出し・買い物代行などの「生活援助」しかできないため、食事介助・入浴介助・排せつ介助・歩行介助などの「身体介助」も行うのであれば、ステップアップとして介護職員初任者研修の資格を取得すると良いでしょう。
介護の基本的な内容から始めたいなど思っているのであれば、比較的短期間で取得できる生活援助従事者研修を受講するのがおすすめです。