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2023.08.16

重度訪問介護従業者養成研修とは?資格取得のメリットと研修課程の内容

近年、自宅で暮らす重度障害者に介護や日常生活支援サービスを提供する重度訪問介護従業者の需要が高まっています。重度訪問介護従業者になるには養成研修を受講する必要があるのですが、資格取得の要件や詳細はあまり知られていません。
ここでは、重度訪問介護従業者の研修過程の内容や資格取得のメリットなどをご紹介します。仕事の幅を広げたい介護職の方は、ぜひ参考にしてください。

重度訪問介護従業者は介護・日常生活支援を行う介護職員

重度訪問介護従業者とは、障害支援区分4~6の認定を受けた重度の肢体不自由者などに介護・日常生活支援サービスを提供する介護職員です。
重度訪問介護従業者になるには、重度訪問介護従業者養成研修を受講する必要があります。養成研修は各都道府県やNPO法人、専門学校などが独自に実施しているため、開催日時や費用などはホームページで確認してください。
重度訪問介護従業者養成研修には、基礎課程・追加課程・統合課程・行動障害支援課程の4課程があり、基礎課程は障害区分4~5の方にサービスを提供できます。追加課程は障害区分6の方が対象で、実習では実際に障害者宅を訪れてサービスを行いますが、これは基礎課程の修了した受講生が対象です。
綜合課程は、基礎課程と追加課程に加えて、医療的ケアの研修を含めた内容となっています。
行動障害支援課程は、重度の知的障害者や精神障害者に対して介護・日常支援サービスを提供する研修です。

介護職員として仕事の幅を広げられる

重度訪問介護従業者養成研修の受験資格は特になく、年齢や職業、保有資格を問わず、誰でも受講できるのが特徴です。仕事の幅が広がるとあって、現役の介護職の方も多数受講しています。
重度訪問介護従業者養成研修の統合課程の修了者は、医師や看護師の指導の下で実地研修を受けることで喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアができるようになります。「特定の利用者だけ」という制限は付きますが、介護職員が医療的ケアを行えるのは大きなメリットです。
仕事の幅をより広げるためには、統合課程や行動障害支援課程といった上級課程を修了するのがおすすめです。

就職や転職の場面で有利になる

重度訪問介護従業者の資格は全国どこにでも通用する公的資格です。履歴書に記載できる資格のため、取得しておくと就職や転職の場面で有利に働きます。一般的な認知度はそれほど高くないものの、介護職としてスキルアップしたい方、将来、介護業界で活躍したい方などにおすすめの資格です。
脳性麻痺や脊髄損傷で寝たきりになった方、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの難病患者、重度心身障害者など、多くの方々が住み慣れた自宅で介護を受けることを希望し、重度訪問介護を利用しています。
介護保険法に基づいた研修を行う訪問介護員(ホームヘルパー)に対し、重度障害者に特化し、応用技術に重きを置いている重度訪問介護従業者は、今後ますます需要が高まっていくと考えられています。

今回のまとめ

重度訪問介護従業者は、増加傾向にある重度障害者に対して介護・日常支援サービスを提供する介護職員です。4課程ある重度訪問介護従業者養成研修のうち、総合課程や行動障害支援課程の受講がおすすめですが、実施していない自治体もあるので、必ず事前に確認してください。重度障害者に特化した専門性の高い介護を学んで資格を取得することで、介護職としての仕事の幅が広がり、その後のキャリアアップに繋がる可能性があります。