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2023.08.16

認知症ケア専門士とはどんな資格?取得のメリット・受験方法

65歳以上の高齢者の4人に1人が認知症またはその予備軍と言われ、認知症は誰もがなり得る可能性がある身近な病気になりました。介護現場でも認知症ケアが大きな課題となる中、認知症ケア専門士という資格に注目が集まっていることをご存じでしょうか。
ここでは、認知症ケア専門士について詳しくご紹介します。資格取得を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

認知症ケア専門士は認知症に特化した介護職のプロとしての資格

認知症ケア専門士は2005年にできた比較的新しい資格で、一般社団法人日本認知症ケア学会が主催しています。
日本認知症ケア学会の公式サイトによると、認知症ケア専門士とは「認知症ケアに対する優れた学識と高度な技能、及び倫理観を備えた専門技術士」であり、「認知症介護のプロ」として位置付けられています。
認知症ケア専門士の資格は一般的には知名度はまだまだ低いのですが、介護現場ではメジャーな資格で、介護施設や事業省の多くが資格取得を推進しています。認知症ケア専門士は、介護保険制度上の「認知症ケア加算」の算定要件を満たしているため、介護施設や事業所にとっても有資格者の存在が大きなメリットになっているからです。認知症ケア専門士の資格を持っていると介護福祉業界での就職や転職が有利に働くでしょう。

認知症ケア専門士はグループホームでの需要が高い

認知症ケア専門士は介護の現場はもちろん、認知症患者の治療を行う医療機関、介護保険施設、有料老人ホームなどでも幅広く活躍しています。特に需要が高いのは、グループホーム(認知症対応型共同生活介護施設)。認知症患者の介護をしながら、リハビリや進行を遅らせるレクリエーション活動などに取り組んでいます。
認知症ケア専門士の資格を取得すると、認知症に関する専門知識を得ることができ、自信を持って対応できるようになります。認知症患者に関わる仕事の責任者を任せてもらえ、結果として、給料などの待遇が向上する可能性もあるでしょう。

介護職の資格の中では合格率が低い

認知症ケア専門士の資格を取得するには、「認知症ケアの関連機関や団体において、受験年の3月31日より10年以内に3年以上の実務経験があること」という受験資格があり、実務経験の条件を満たしていれば、年齢問わず受験することが可能です。
1次試験と2次試験があり、1次試験は筆記試験、2次試験は論述と面接となっています。合格率は毎年50%前後で、他の介護系資格と比べると合格率が低く、難易度はやや高めです。
認知症ケア専門士の資格を取得した後も5年ごとの更新が必要で、様々なセミナーや学会に参加して必要な単位を取得しなければなりません。認知症の治療や介護は日々進化しているので、認知症ケア専門士は常に最新の知識を習得している必要があるのです。その意味では、資格を保持することは多少大変かと思われますが、介護現場で役立つ信頼性の高い資格なので、取得する意義は大きいと言えるでしょう。

今回のまとめ

認知症ケア専門士は認知症に特化した介護職のプロで、介護現場ではメジャーな資格です。介護保険制度上の「認知症ケア加算」の算定要件を満たしているため、介護施設や事業所にとっても有資格者の存在は大きなメリットであり、今後ますます重宝される資格となっていくでしょう。これまでの介護施設での実務経験を活かしつつキャリアアップを図りたい方は、転職に有利に働く認知症ケア専門士の資格を取得してみてはいかがでしょうか。