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2023.08.16

ケアマネジャー試験の合格率が低い理由と対策

ケアマネジャー(介護支援専門員)の試験は、介護・福祉系の中でも難易度が高い資格で、2022年に実施された第25回試験の合格率は19.0%でした。ケアマネジャーの試験はなぜ合格率が低いのでしょうか。ここでは、その理由を分析し、合格に向けた対策などをご紹介します。介護職からのキャリアアップを目指している方はぜひ参考にしてください。

2018年以降ケアマネジャー試験の受験資格が厳格化

ケアマネジャーは、2000年の介護保険制度の開始に伴い誕生した専門職で、介護保険サービスを利用するために必要なケアプランを作成し、介護を必要とする人と支援する事業者をつなぐのが仕事です。
試験は毎年10月前半の日曜日に実施されており、1998年に行われた第1回試験は20万人以上が受験し、合格率は44.1%でしたが、回数を重ねるごとに受験者数が減っています。
2018年度からは受験要件が厳格化され、「規定の国家資格に基づく業務経験5年」または「相談援助業務経験5年」のいずれかを満たさなければ、受験することができなくなりました。
2018年以前の受験者数は10万人を超えていたのですが、受験資格の厳格化に伴い、受験者数が5万人を下回り、2018年度の合格率は過去最低の10.1%となりました。受験資格の厳格化によってケアマネジャー資格の難易度がさらに上昇したものと考えられています。

介護職だけでなく福祉系の資格の中で群を抜いて低い合格率

ケアマネジャー試験の近年の合格率は10~20%程度で、介護職だけでなく福祉系の資格の中で群を抜いて低い合格率となっています。
介護系の資格で唯一の国家資格である介護福祉士の合格率は2023年に行われた第35回試験で84.3%(※厚労省公式HP)、社会福祉士の2023年合格率は44.2%(※厚労省公式HP)、看護師の2023年合格率は90.8%(※厚労省公式HP)、保健師の2023年合格率は93.7%(※厚労省公式HP)でした。
低い合格率の背景として、受験要件の厳格化によって5年以上の実務経験が必要となったこと、家事や育児との両立で十分な勉強時間を確保できない人が多いこと、試験問題の解答が「五肢複択」方式で、選択肢がすべて正解していなければ得点できないことなどが挙げられます。

介護職の実績と過去問題の反復がケアマネジャー試験合格への道

難関のケアマネジャー試験に合格するためには、出題の傾向を知り、対策を取ることが大切で、過去問題や予想問題を何度も解くのが一番の近道です。
問題を何度も解いているうちに、出題傾向や頻出問題がみえてきます。介護保険法の条文や、主治医意見書に関する問題は出題頻度が高いため、内容をしっかりと押さえておきましょう。
近年、ケアマネ問題アプリや暗記対策アプリも登場し、スキマ時間を有効活用できるようになりました。移動時間などを活用して、毎日少しずつでも良いので継続して問題に取り組んでください。
介護保険法は3年ごとに改正されます。次回は2024年に予定されており、社会保障費や利用者負担が大きな論点となっています。法律が改正される論点は、時事問題としての要素が含まれているため、出題可能性が高い傾向にあることを知っておくと役立ちます。

今回のまとめ

ケアマネジャー試験は、介護・福祉系の資格中で難易度が高く、合格率が低いことで知られています。2018年度から受験資格が厳格化されたことで、受験者数も半減し、近年の合格率は10~20%で推移してきました。難関試験に合格するには、過去問題や予想問題を何度も繰り返して解くことが一番の近道です。紙の問題集以外にも、試験問題アプリなども有効活用して合格を勝ち取ることをおすすめします。