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2023.08.16

介護職が知っておきたい「傾聴」のコツとポイント

介護職は利用者の話を聞くことは大切な仕事の一つで、話に耳を傾けて共感を示し、精神的な安らぎを感じてもらう「傾聴」スキルを高めることが求められています。傾聴スキルを磨くと、コミュニケーションが深まり、利用者に楽しんでもらえるでしょう。
ここでは、介護現場で役立つ傾聴のコツとポイントをご紹介しますので、傾聴スキルを高めたい方はぜひ参考にしてください。

ジェスチャーで寄り添うのが傾聴のコツ

介護現場における傾聴とは、利用者の話に耳を傾けて、じっくり聞くことが基本です。話をさえぎらずに、相手が思っていることを全て受け入れることで、心の負担が軽くなります。介護施設の高齢者は他人や社会との交流が少ないため、傾聴することで精神的な安らぎを感じることでしょう。
適切な傾聴を行うと、「積極的に会話をしようとする意欲」を引き出すことができ、利用者が心を開いて話せるようになります。傾聴のコツは、話を最後まで聞くこと、否定をしないこと、そしてジェスチャーで寄り添うことです。
「そうですね」「うんうん」と相槌を打ち、悲しい話のときは悲しそうな表情、楽しい話のときは笑顔で聞きます。オーバージェスチャーにならないように気を付けながら、寄り添っていることが態度で伝わるようにしてください。

介護職は共感しながら傾聴するのが重要

利用者の話を聞くときは、相手の立場をイメージしながら「それは大変でしたね」「そうだったのですね」と共感しながら傾聴することが重要です。
話の内容に納得できない点があっても、決して否定しないでください。利用者の話を聞く際には、相手の立場になって受け入れるのが介護現場の傾聴の基本です。
例えば、誰かに腹を立てて文句を言ってきたとき、「そんなに怒ることじゃないですよ」と気持ちを逆なでするより、「それは腹が立ちますよね」と共感します。「~と言われて落ち込んだ」と話しかけてきた際に、「~と言われて落ち込んだんですね」とオウム返しで応えるのも一つのテクニックです。
共感するとき、「分かります」と即答すると、「そんな簡単に分かるはずはない」と思われて反感を買うこともあるため注意してください。

相手の話を最後まで聞く

介護現場の傾聴は、利用者の話を否定も肯定もせずに、そのまま受け入れて、気持ちに寄り添うことが大切です。高齢の方は以前に話した内容を何度も繰り返すことがありますが、「それは前に聞きました」「また同じことを言っている」と言うのではなく、相手の話を最後まで聞くようにしてください。
相手の話をさえぎって「私はこう思う」「私的には~すべきだったと思う」と話し始めてもいけません。相手が話そうとしていることが予測できて、先回りして話したくなる気持ちも分かりますが、介護現場では言わないようにしましょう。
相手が一通り話し終えたところを見計らって、「それってこういうことですか?」「〇〇とは何ですか?」などと質問をして、会話を広げていくことが大切です。話の内容をまとめたり、聞き返したりすると利用者は喜んでくれるはずです。

今回のまとめ

介護職が傾聴スキルを磨くと、利用者との信頼関係が深まり、安心・安全な介護が行いやすくなります。傾聴は簡単に習得できる技術ではありません。しかし、日頃から意識して、繰り返し実践することで力は伸びていきます。傾聴スキルを身に着けて、利用者から話しかけられやすい、信頼される介護職になりましょう。