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2023.09.01

介護や福祉施設におけるクレームトラフ゛ルの対処方法

介護は対人援助であるため、時には高齢者と意思疎通が上手くいかず、クレームが発生することがあります。クレームは二次的なトラブルに発展したり、風評被害を招くリスクがあったりするため、適切な対応方法を心得ておくことが重要です。ここでは、介護や福祉施設におけるクレームトラブルの対処方法をご紹介します。

最後まで傾聴してクレームの内容を正確に把握する

クレームは必ずしも介護職員や施設の責任ではなく、利用者や利用者の家族の誤解や勘違いということもあります。だからといって、話を遮ったり、話の途中で反論や訂正をしたりするのは良くありません。
クレームの対応では、正しい判断を下し適切な対応をすることが重要です。そのためには、クレームの内容を正確に把握する必要があります。ただ話を聞くだけではなく、相手の要望を理解するためにも、注意深く傾聴するよう心掛けましょう。
また、クレームを伝える人々は、何よりもまず自分の気持ちが分かってほしいし、事実を把握してほしいという思いを持っています。しかし、話を途中で遮られると、話を聞いてもらえなかったと感じてしまうことがあるので注意してください。クレームを受ける時には相手が伝えたいことをすべて受け止めて、相槌を時折入れながら、最後までしっかりと耳を傾けることが重要です。

クレームを話して頂いたことへの感謝とお詫びの言葉を伝える

事実確認ができていないまま、クレームを言われたからといってすぐに謝罪をするのは適切ではありません。しかし、クレームを伝えてくれたことへ感謝とお詫びの言葉を伝えることは必要です。
クレームを伝える人々の中には、文句や苦情ではなく、アドバイスや要望として話をしてくれることもあります。そのような意見は介護サービスの改善にも役立つため、「ご指摘ありがとうございます。」「貴重なご意見ありがとうございます」など、感謝の気持ちを返すことも大切です。
最初に言うお詫びの言葉は、あくまでもクレームを伝えるという手間を掛けさせたことや、話を聞くのが遅れてしまったことへの謝罪です。まず「不快なお気持ちにさせてしまい、申し訳ありませんでした」などの謝罪を行うと、その後のやり取りがスムーズになる効果が期待できます。

担当者や責任者に内容を伝えてクレームの再発防止策を講じる

クレームの事実確認ができたら、担当者や責任者に内容を伝えます。些細なクレームでも、大きなトラブルに発展する可能性があるため、担当者や責任者への、報告、連絡、相談は、徹底することが重要です。
報告した後は責任者を中心にして、対処方法や再発防止策を検討し、できるだけ早く対応しましょう。対応した内容を履歴にして社内で情報共有することで、同じようなクレームが再発するのを防げます。クレームの事例をまとめ、対応マニュアルを作成しておくことも、クレームの再発防止策を講じるのに効果的です。

今回のまとめ

介護の現場でクレームが生じたら、まずはクレームの内容を把握するために傾聴することが何よりも重要です。事実確認ができたら、担当者や責任者に報告して、対処方法を検討し、速やかに対処してください。クレームはその都度対処するだけではなく、再発防止に努めることが大切です。それによって、クレームの件数を減らせるだけでなく、サービスの向上も図れます。