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2023.09.05

介護職に異動はある?拒否できる?異動のメリットも紹介

介護職と言うと、職場の異動がないイメージがありますが、実際には人事異動が行われる場合があります。介護職での移動は、同じ施設内の違うフロアへの異動や、系列グループの違う施設への異動、場合によっては違う土地への移動に伴う転勤もあるかもしれません。ここでは、介護職での異動事情や移動するメリットについて解説します。

介護職でも基本的に異動は拒否できない

介護職でも異動の辞令が出た場合、基本的には拒否はできません。これは、多くの介護施設が就業規則に「事業所による人事異動に応じる義務がある」と定めているためです。したがって、原則として異動の拒否はできません。
一般的には、異動の内示や打診は一ヶ月前から数週間前に行われますので、この段階では、交渉を試みることも可能です。ただし、拒否をする場合は、正当な理由が必要になります。例えば、「家族の介護があるので遠くの施設への異動はできない」「子供がまだ小さいので、勤務時間が違う施設への異動はできない」などの理由です。
しかし、異動を避けるために「新しい環境に馴染むのが大変だから」や、「今の職場で長く働きたいから」などの理由では認められない場合が少なくありません。このような場合は、異動を受け入れるか、もしくは退職を選択することになるため、異動を避けたい場合は、勤務先を決める際に施設の就業規則を必ず確認することが重要です。

異動の理由は欠員補充や人材育成

介護施設での異動の主な理由は、施設の欠員補充または人材育成が目的です。
例えば、施設内または同じ系列の介護施設にて、スタッフが産休や休職、退職をして人員不足になった際に、人員カバーを行うために他のスタッフを異動させることがあります。異動は年度初めに行われる場合が一般的ですが、産休など予め判っている場合は早めに内示が出るでしょう。ただし、急な退職や休職の場合は、月内や翌月に急な異動が発生する可能性もあります。
また、スタッフに様々な職場を経験させ、知識やスキルを身に着けさせることを目的とした異動も少なくありません。個々のスタッフの適性を判断し、本人の個性を活かせる部署への異動を行って、スキルアップを促すのです。例えば、初めは介護スタッフとしてスタートし、十分にスキルを積んだ後、違う介護施設でリーダーとして勤務するなどのケースはしばしば見られます。

職員にはスキルアップや人脈の拡大などのメリットがある

人事異動と聞くと、ネガティブなイメージを思い浮かべる方もいますが、実はメリットもたくさんあります。
メリットの一つとして、施設が変わると、新しい介護のスキルが身につくことです。介護施設には利用者様が通う「通所」と、施設に住む「入居」があり、それぞれに業務内容が異なります。介護職に求められるスキルは多様で、異なる施設の業務を覚えることでスキルを磨き、異動がキャリアアップのきっかけになることも珍しくありません。
人間関係の幅が広がるのもメリットの一つです。一緒に働くスタッフはもちろんのこと、利用者様との関係も新たに築いていかなければなりません。良好な人間関係を築くためにも、積極的にコミュニケーションを取るよう心掛けましょう。
また、違った環境で働くことで臨機応変に対応できる力が身につきます。介護施設では突発的な出来事が起こりやすいため、介護の現場では臨機応変に対応できることが重要です。

今回のまとめ

介護職では、人材不足のカバーや人材育成が目的で異動が行われる場合があります。一般的に、正当な理由がない限りは異動を拒否することは難しく、どうしても内示に応じられない場合は退職を余儀なくされる場合も少なくありません。
しかし、異動は様々な業務を経験でき、人間関係の幅を広げる貴重な機会です。新たな施設での業務経験は、スキルや知識の向上につながるだけでなく、人として成長するチャンスでもあります。