全国の介護・福祉資格講座を検索・申し込みできるフクシカサーチ「お知らせ・コラム」ページ

メニュー

Column

お知らせ・コラム

Column

2023.09.05

高齢化とともに10年後の介護業界はどうなっている?

少子高齢化による様々な業界への影響が取り沙汰されるようになり久しいですが、現在も高齢化が減速する兆しはありません。介護業界も同様で、高齢化による人手不足や労働環境の変化などが気になるところではないでしょうか。
ここでは、高齢化社会の中、10年後の介護業界はどのように変わるのか解説します。

進む高齢化によって人手不足は加速する

高齢者人口は、1950年以降ずっと上昇が続いています。2000年度の65歳以上の高齢者人口が2,165万人だったのに対し、2015年度には3,308万人と15年で約1.5倍へと増えています。
また、高齢化の増進と比例して要介護・要支援の認定者は、2000年度は218万人、2015年度には608万人と約3倍になりました。今後も高齢化の波は止まらず、団塊世代が75歳になる2025年には、65歳の高齢者人口は3,675万人まで増加する見込みです。
高齢者人口の増加に伴い、介護業界の人手不足も加速することが懸念されています。以前から他の業界に比べて介護業界の人手不足は深刻化していましたが、高齢化に伴い今後もさらに逼迫した状態が続くと予測されます。
政府も介護業界への外国人労働者の受け入れや介護職員への介護処遇改善手当の支給、復職を支援する貸付金制度など、人材不足を補うための政策を講じてきましたが、現段階ではなかなか人材不足を解消するまでは至っていません。

10年後も介護業界は成長産業

高齢化と人手不足の影響もあり、10年後の介護業界も成長が期待できます。人手不足は続くと見られるため、介護職の求人は安定していて売り手市場が続くでしょう。
また、様々な業界でAIの導入による業務の効率化や生産性及びサービスの向上がはかられています。2018年の介護保険改正では、国が積極的に介護ロボットの導入を推進するための補助金を出す方針を固めているので、今後一層介護業界の業務の効率化が促進される見込みです。
AIの力を使いながら介護職の仕事ができるようになれば、人手不足解消にも役立ち1人当たりの業務の負担も減らせるので、ワークバランスを取りながら介護職で働けるようになるでしょう。

政府による労働環境の改善が進む

政府も介護業界の人手不足を深刻な問題と受け止め、様々な労働環境改善のための施策を打ち出しています。
介護利用料に処遇改善加算を上乗せしてその利益分を介護職員に分配する介護処遇改善手当や、各都道府県によって人材育成や労働環境の改善を行う介護事業所を評価して認証を付与する認証評価制度、介護現場での情報通信技術導入による事務作業の効率化など、現場の労働環境の改善や人材確保に役立つ仕組みづくりが始まっています。
今後、介護職でも働き方改革の促進が期待できるでしょう。

今回のまとめ

少子高齢化問題が取り沙汰されてからも、高齢化の加速化は止まりません。介護業界はもともと人手不足が深刻でしたが、今度も続く高齢化によってさらに人材の確保が急務となるでしょう。AIの導入や介護処遇改善手当、認証評価制度などの介護職で働きやすい仕組みづくりなど、国をあげて介護職に関する労働環境の改善と、人手不足解消の対策も取られています。
これらの動きを踏まえて介護業界を見直せば、10年後も安定した求人があり、様々な環境の人がワークバランスを保ちながら現場でスキルを詰みながら働ける業界と言えるでしょう。今後も介護業界は発展が期待される職種と見られています。