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2023.09.11

認知症介護基礎研修と介護職員初任者研修のどちらを先に受講すべき?

2021年度の介護報酬改定により、2024年度から認知症介護基礎研修の義務化が決定されました。これから介護職に就きたい方や、無資格の介護職員は避けては通れない道です。
しかし、認知症介護基礎研修を耳にしていても「具体的な研修内容や優先して研修を受けるべきかわからない」という方は、少なくありません。介護職員初任者研修も気になるので、どちらを選択するべきか迷いますよね?
このページでは、認知症介護基礎研修と介護職員初任者研修のどちらを受講するべきか、さらに研修の概要と、免除条件と優先して受講すべき研修を解説していますので、ぜひご参考にしてください。

認知症介護基礎研修が義務化の目的とは

2021年度の介護報酬改定により、2024年度からは認知症介護基礎研修が義務付けられています。この制度改正の背景には、高齢者の増加に伴って、認知症患者も増加している傾向があるからです。
研修内には、認知症に関する基礎知識や認知症ケアの基礎的な技術を学ぶことが含まれています。さらに、認知症ケアの演習を通じて、その背景や原因を把握し、認知症患者へのケアやコミュニケーションを実施。現場の状況や実践内容を振り返り、認知症患者への病態、症状などを理解した上でのケアの選択力を身に付けていきます。
超高齢化社会である日本では、高齢者が認知症を患う方も増加していきます。今後の2025年には、高齢者のうち20%が認知症になると推測されています。従って、認知症患者の増加に備え、認知症介護基礎研修はその基礎知識や対応方法を修得することが義務付けられたのです。

認知症介護基礎研修を免除される医療・福祉関連の資格

義務化されている一方で、研修が免除されるケースもあります。一例として、免除の対象となる資格保有者を挙げます。

・看護師
・准看護師
・介護福祉士
・ケアマネージャー
・医師
・歯科医師
・薬剤師
・理学療法士
・栄養士
・管理栄養士
・あん摩マッサージ師
・はり師
・きゅう師

上記のような「医療・福祉関連の資格」に該当する方は、義務化の影響を受けません。また、保有資格以外にも「福祉系高校で認知症に係る科目を受講済み」のような資格以外で免除されるパターンも存在しています。

必要最低限の介護の知識が身に付く初任者研修を先に受講するのがおすすめ

新任職員向けの研修に関しては、初任者研修を先に受講することがおすすめです。なぜなら、介護の現場で働く上で、最低限の教養や技術が身に付くからです。初任者研修を完了すれば、介護施設および訪問介護において利用者の身体介護ができるようになります。介護職における土台となる知識も得られるため、就職・転職や給料面でも優遇される可能性もあるでしょう。

一方で、認知症介護基礎研修は、身体に触れるような身体介護ができません。土台となる知識も得られません。そのため、長期的に介護の業界で働きたい場合は、初任研修を先に受講することがおすすめです。

今回のまとめ

このページでは認知症介護基礎研修と介護職員初任者研修のどちらを受講するべきかについてお伝えしました。研修を受講するなら介護職員初任者研修がおすすめです。その理由として、介護職の土台になる知識や技術が身に付くという側面があるからです。一方で、認知症介護基礎研修では、認知症の知識と対応方法を学べるのですが、基本となる身体介護ができません。あくまで、認知症患者向けの病態、症状などを理解したケアの選択力を身に付けることが目的です。そのため、長期的に介護業界で働きたい方は、先に介護職員初任者研修から受けましょう。そうすれば、転職・就職・給料面でも有利になるでしょう。