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2023.09.25

介護現場のコミュニケーションは共感が大切と言われる理由

介護は利用者一人ひとりに向き合い臨機応変に対応する仕事のため、AIが発展しても完全に職を奪われることはないと言われています。温かい言葉と思いやりある態度で接するにためにはコミュニケーションが不可欠であり、とりわけ「共感」する力が大切です。ここでは、介護現場のコミュニケ―ションにおいて共感が大切な理由、確実に相手に伝わる共感のコツをご紹介します。

耳を傾けて不安に寄り添うと安心感が生まれる

介護職は利用者との信頼関係を構築することが大切です。安心して気持ち良くサービスを受けてもらうためにもコミュニケーション能力を高めなければなりません。介護施設の利用者は社会との交流が少ないため、自分の話を聞いてもらいたいと思っています。話を聞いてくれる人がそばにいることで、精神的な安らぎに繋がるでしょう。
高齢者は年とともにできなくなることが増えるため、不安な気持ちを抱えています。話を聞き、不安に寄り添う姿勢を示すことで、安心感が生まれるのです。「知ってほしい」「気持ちを伝えたい」という利用者を受け入れてください。
話を聞くときのポイントは、否定的な意見を言わないことと、相手の話を遮らないことです。つじつまが合わない話でも、「それは違う」と否定せずにそのまま受け入れましょう。一度聞いた話を何度も繰り返すこともありますが、「前に聞きましたよ」と言わないで、最後まで耳を傾けてください。

介護職側は余計な詮索をしたり自分の個人情報は話さない

利用者との会話で意識することとして、余計な詮索をしたり、自分の個人情報は話さないようにしたりしましょう。利用者の家庭の話やプライバシーに関わる深い話は介護職側から聞き出そうとしてはいけません。自分のメールアドレスや住所、電話番号を教えるのも差し控えてください。
人生の先輩に、恋人との悩みや仕事の相談など打ち明けたくなる気持ちも分かりますが、話すのは禁物です。介護施設ごとにプライバシー保護のマニュアルがあるはずなので、それに従いましょう。
利用者の悩みを聞いていると、「解決してあげたい」という気持ちになる介護職もいますが、問題を解決するのは利用者自身であり、介護職ではありません。問題解決の方法を一緒に探すというスタンスで、利用者さんに寄り添ってください。

相手の言葉を繰り返して共感するのがコツ

利用者の話に耳を傾けるときは、共感するのがポイントです。
例えば、誰かに腹を立てて文句を言ってきた場合、「大した話ではないから、まあまあ怒らずに」と感情を逆なでするようなことは言わずに、「それは腹が立ちますよね」と怒りに共感します。「~と言われて悲しくなった」と涙ぐんでいると、「~と言われて悲しくなったんですね」と利用者が話した言葉を繰り返すのもテクニックです。
利用者の気持ちをくみ取り、共感することで「この人は自分の気持ちを分かってくれる」と感じて安心して話してくれるようになります。
表情やアイコンタクトも大切にしてください。つまらなさそうな表情よりも、うなずいた李、笑顔で反応しながら聞いてもらえる方が、利用者は気持ちよく話すことができます。

今回のまとめ

介護現場のコミュニケーションは、利用者との信頼関係を築き、安心・安全な介護を行うために欠かせません。利用者の話に笑顔で耳を傾けると、精神的にも安心して心を開いてくれます。相手の話を繰り返して共感していることを示すのがポイントです。共感する力を身に付けて、利用者から気さくに話しかけられる介護職になりましょう。