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2023.09.28
介護現場における笑顔の効果とは?笑顔を実践する時のポイント
介護現場はスタッフのやるべきことが数多くあり、人手不足も重なり時間に追われてしまうこともあります。必要な業務を行うことは大切ですが、介護現場ではスタッフが笑顔でいることを心がけ、利用者にも笑顔になってもらう環境づくりも重要です。
笑顔がもたらす効果には何があるのか、また介護現場に笑顔をもたらすポイントについて詳しくご紹介します。
笑うことでナチュラルキラー細胞が活性化する
介護が必要な人や高齢者が笑顔になるとどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。笑顔はナチュラルキラー細胞を活性化させることが分かっています。ナチュラルキラー細胞は、がん細胞や感染症を予防する重要な役割を持つ細胞です。笑顔でいることが増えるだけで、免疫力を向上させられます。
また、声を出して笑う時には自然と腹式呼吸になります。腹式呼吸は体内に多くの酸素を取り入れられるため、血流を促進する、体の様々な筋肉を使うため筋力がアップするなどの効果も期待できるでしょう。
さらに、笑顔には血管を拡張させ血圧を下げる働きもあります。特に高齢者は血管を収縮動する力が低下しがちなため、血圧が高くなりやすい傾向がありますが、笑うことで血圧の安定を図ることが可能です。
笑顔は認知症の予防につながる
笑顔には認知症を予防する働きがあるとされています。笑顔になると脳の記憶に大きく関係する海馬が活発になり、脳がリラックスすることが分かっています。アルファ波が増加することで認知機能の低下を防げるため、介護現場で認知症の予防を目的として利用者が笑えるような機会を増やすと良いでしょう。
介護現場を笑顔にするポイントは毎日の挨拶
介護現場を笑顔にしようとする場合、様々な取り組みが考えられます。まずは、毎日の挨拶を欠かさないようにしましょう。挨拶はコミュニケーションの基本と言えるものです。利用者の名前を呼び、スタッフから笑顔で声がけをすることで、自然と利用者と会話ができます。挨拶をした後に「今日はいいお天気ですね」、「暑くなりましたね」などと答えやすい話題で話しかけてみてください。「今日の調子はどうですか?」と尋ねるのもおすすめです。毎日挨拶を交わすことで利用者は担当者の顔と名前を覚えるようになり、親近感と信頼感が増すため、笑顔になりやすくなります。
また、レクリエーションなどに参加してコミュニケーションを取る方法も笑顔を増やせます。利用者の世代や時代背景を考えて、スタッフと一緒に落語や漫才を見ても良いでしょう。
さらに、ペットと触れ合うことも笑顔になる良い方法です。動物の可愛らしい姿を見たり、撫でたりすることで自然と笑顔が生まれます。介護現場でペットを飼育するのは難しいですが、ペットショップやトリミング業者などと提携して定期的に動物と接する機会を設けるのもおすすめです。
今回のまとめ
介護現場で笑顔を増やすことは、利用者にとって免疫力の向上や血圧低下、認知症予防など多くのメリットがあります。業務量の多いスタッフにとっては常に笑顔で接することが困難な場合もあるかもしれませんが、毎日挨拶を交わすところから初めてコミュニケーションを取るようにしましょう。挨拶のついでに少し利用者の体調や様子を気遣うような声がけをしてください。
また、介護現場で笑顔になる方法としては、レクリエーションに参加する、落語や漫才を鑑賞する、動物と触れ合うなどがあります。取り入れやすい方法から試して少しずつ笑顔を増やしていきましょう。